第013話 「あっちに着いたら休んでいいから」
最近、怖いくらいにランキングが上がりまくりのミケ乱です。
最近は、厳しい意見もかなり入ってくる今日この頃。
累計PVが20万突破!!総合ポイントも3千突破!!
お気に入りも1600突破!!
ここ三日でかなりのアップ、ランキングも日間とジャンル別が同時4位に!!
一瞬に、頭が真っ白です。ちょっと怖いのもあります。
では、つづきを
あの作戦会議からだいぶ時間が経過した。もうそろそろ夜中になる。
作戦開始は明朝だ。目的地へとできるだけ早く走っている。
木々を飛び、ある意味忍者みたいに走っている。
途中の魔物は正面遭遇したやつ以外は無視し、遭遇しても魔法剣でさっくりと首をはねてる。
ブラックベアとマーダーマンティスが5匹程度だ、それ以外はあまり見かけなかった。
この二つの魔物のテリトリーだったのだろう、SSOでは初心者殺しで有名な敵だからだ。
死体は、アイテムインベントリーに入れている。切った瞬間に収納してる。
血も流さないから匂いもつかない。剣も魔法剣だから血糊も着かない。
「りっリーダー、ちょっと休もうよ」
「そうですよ、ここまで休み無しですよ」
「リーダーは超人ですか?」
どうやら、後ろから来てた3人が追い付いたみたいだ。肩で息を切らせてる程度だ。
さすが獣人、人間より体力が有り余ってるみたいだな。
「そうは言っても目的地まであと少しだ、あっちに着いたら休んでいいから」
「そうですけど、あとで私たちが使い物になりませんよ」
「問題ない。ポーションと食事である程度回復するし」
「見張りはどうするんですか?」
「結界魔道具を使うから問題ない、かなり高性能なやつだ」
結界魔道具は半径10mの円形の結界を張る、種類にもよるが高性能なのはモンスターが殆どよってこない。
これるとしてもドラゴン種や幻獣くらいで、それ以下になるとほぼ完璧によってこない。
この山なら完璧に魔物は近寄らない、近場でそういった超上位種は確認できてない。
「それにしても魔物が少ないな、普通オークはこいつらより低いんだけどな」
「集落ができたからじゃないの?連携されたらブラックベア1~2匹狩れるからね」
ブラックベアも一応Dクラスでは上の存在だ、オーク1匹2匹程度なら問題ない。
ブラックベアのスキル『影隠れ』で奇襲をするからだ。中隊のオーク軍だと一匹犠牲にして倒す。
俺の持つスキルで、簡単に言えば暗いところで見えにくくするスキルだ。
暗い場所でも動物や人はうっすらと輪郭が見える、このスキルはそういうのを見えなくする。
索敵系や検索系のスキルを使えば見つかる程度なのだ。動いていても無いよりマシな程度だ。
「それにしてもこの外套もすごいわね、たしかブラックベアの毛を使っているのですよね?」
「全部じゃないが使ってるよ、たしか「影露の外套」だっただろう」
ブラックベアを使った外套で、『影隠れ』のスキルが付与されてる。
レベル的に低いが数を揃え易い装備だった。ギルドでも売られてるくらいだ。
「時間が惜しいからそろそろ移動する。あと1時間でつくから」
「「「はーい」」」」
あのときより実力を知ってか彼女たちは結構素直にきく、セイーナに聞いたら獣人は基本強い人の言う事は聞くらしい。
たまに俺みたいに見た目や貴族ってだけでえばる奴らがいるから、ああやって脅すらしい。
普通でも護衛が攻撃を受け止めるのが殆どらしい、俺みたいに反されたのは初めてだったみたい。
メルネも最初は渋ったけど今はそんなそぶりも無いらしい、途中の戦闘を見て凄さがわかったからだそうだ。
「そんなもんかね~?」
「そんなもんです」
約1時間後に頂上に着いた俺たちだった。途中、山の主「レッドマッドベア」と遭遇した。
初級の上級ボスだったやつだ。安全マージンを組むにはレベル18くらいを6人くらいで倒す。
今の俺はレベル25、ソロ狩りがギリギリ出来る範囲だ。
現れた瞬間に懐へと入りこみ柄で喉を潰し、魔法剣を使い返す剣で首を跳ねた。
「レッドマッドベア」の特殊効果『スタンハウリング』を先に潰した。このスキルは体を痺れさせ行動不能にする。
スキルの後には鋭い爪や牙で攻撃される、下手したら人間ミンチの出来上がりだ。
後は「ブラックベア」とそう変わらない、攻撃自体単調だから直ぐに対応できる。
「とにかくここで休むぞ、各自持ってる道具の手入れをしていろ」
「「「・・・了解」」」
全力で走ってきたからかなり疲労が溜まっている、だからみんな返事が少し遅れたみたいだ。
幸いにもここは頂上だ。すこしくらい匂いがあっても気にしないだろう。
結界魔道具を使ってから場所を確保した。半径10mの薄い光のドームができる。
魔法とは違うので『魔力感知』系にも引っかかりにくい、魔物は自然とこの場を避ける。
その後は料理だ。簡単なスープとパンだけでいいだろう。
できるだけ火を見えないように囲いを作っておく、一番上と地面ぎりぎりに穴を開けるように岩を組む。
これで鍋を置いても火の光を漏らすことがない、次に鍋を出して魔法で水をだす。
この世界はゲームと異なり魔力をこめるだけで水の量が増えるから使える。ほかの魔法でも検証済みだ。
それにオリジナルの魔法も何個か作ってある。魔法の基本はイメージだからだ。
切った根物野菜を順に入れていく、湧き出したら今度は実野菜と肉を入れていく。
ある程度煮たら灰汁取りをしてから、鳥や動物の骨と生姜を長時間煮たゼラチンを入れる。
後は塩コショウで味を調えて、雑多スープの出来上がり。
具の多いこのスープは現世に居たころよく食べてた一つだ。ゼラチンがない時はスープの元でもいい。
骨付きチキン肉があれば骨と生姜を煮てから、野菜と肉を居れ塩コショウ醤油を入れるとおいしい。
持ってきた皿にいれてから、フランスパンみたいなちょっと固めのパンを二個乗せる。
「飯ができたぞって、後ろに居たのかよ!?」
「「「だっておいしそうな匂いがしたんだもん」」」
振り返るとそこには3人が興味深そうに見ている、よだれが止まらない3人は皿を受けとり一口食べる。
まるでそこだけ時が止まったように3人が止まる、俺もさらに入れてから味をみる。
「うん、まあまあかな」
「これはおいしいです!!!」
「こんなにおいしい食事初めてかも!?」
「私のよりおいしいって・・・なにこの敗北感・・・」
どうやらみんなおいしかったみたいだ。一応活力は戻ったみたいだ。
こういう作戦だとどうしても暗くなってしまうからだ、暖かいご飯があれば活力が戻る。
保存食なんて食べたいとは思わなかった、あの塩しか味がない肉や歯が欠けるほど硬い黒パンは。
何でも食えるようにしておくのはいいけど、できるなら美味しいのを食べることにした。
多めに作っておいたのに3人は勢い良く食べてしまった。俺も一応2杯は食べたけど。
洗い物をまとめて水魔法で洗ってしまうと、インベントリーに入れていく。
3人は直ぐにマントを包みつつ、寝息を立て始めてる。
俺は自分の剣をメンテナンスする、出来るだけしっかりと。
明日に必要な道具を用意する。後は、必要なスキルを取得して出来るだけレベル上げしておく。
砕けた魔石を砕いて作った魔石粉を出しておく。コレは、あとで使えるからだ。
「こんなものか。あとは朝に食べれるよう肉を焼いておくか」
火の番をしながら、塩コショウで味をつけた肉を熱でじっくりと焼きだす。
明日のために作戦の細かいことを考えながら、星を見上げている。
つづく
あの料理は実際に食べてる料理です、味付けも大雑把ですが。
野菜は基本地球と同じ名前にしてます。その方が混乱がないですからね。
SSOではモンスターで倒して取れる食材と農家の二つでしか取れない。
高級食材ほど魔物も強い、半分は農家で栽培できるけど。
では、次回もお楽しみに。




