ABC物語 17
その後も、
三人の関係は、表面上は以前と変わらなかった。
教室では、
AもBもCも、笑いながら話している。
声のトーンも、タイミングも、
いつも通り。
周りの人から見れば、
ただの仲のいいクラスメイト三人。
誰も、何も変わったとは思わないだろう。
でも、
僕の席から見る三人は、
少し違った。
笑いの後に残る空気が、
前よりも小さく、
軽く、虚しく見える。
言葉にするほど強くないけれど、
微かな重みが、
そこに漂っている。
Bは笑いながらも、
時々目を伏せる。
自分の気持ちを隠すように、
自然に微笑んでいる。
Aは何も変わらないように見せながら、
どこか遠くを見ている瞬間がある。
Cもまた、
笑顔は作るけれど、
その目の奥には、
ほんのわずかな不安が見える。
【メモ:
三人は表面上仲良し
でも、虚しさが微かに漂う】
誰も「もうすぐ別れる」とは言わない。
でも僕には分かる。
この距離感、この笑いの奥に、
時間が終わりに向かっていることを。
言葉には出さない。でも、目の端や 仕草
空気の微かな変化で、
もうそろそろだな、
と、自然に思えてしまう。
僕の席から見る三人は、
今日も楽しそうに笑っている。
でも、
その向こうには、
ほんの少し、
静かに減っていく時間が重なっている。
笑い声が響いても、
心の奥にある静けさは、誰にも届かないまま、ゆっくり
流れていく




