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矢久勝基、日記  作者: 矢久 勝基


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11月4日 というわけで、自己プロデュースという名の迷走開始

 ……といいながら、Amazon kindleの使い方がぜんぜんわからん!!

 いやもう、ほんとオッサンになるとダメだね。

 って思いつつ、もともと外国資本であるAmazonの説明も、AIが翻訳したのかなんなのか、何となく日本語がぬめぬめしていてノモノモだ。(意味不明)


 そもそもAmazonの市場は全世界に向いている。おかげでそれに対応するために、日本ではなじみのない項目の情報を求められたりするところが厄介。納税者番号 (TIN)とかな。

 え、納税者番号なんて普通にありそうじゃん。って思うじゃん。

 どうも日本には納税者番号というものは、厳密には存在しないらしい。マイナンバーもこれとは違う。でも、何かを書かないと次に進めないという鬼構成。


 これをどう解決したかはとりあえず置いておくとして、それよりなにより極めつけなのが、登録の際に唐突に表れる質問である。その内容に、日本人のほとんどのシールドは一瞬で貫かれるはずだ。

 それがこれ。↓

『あなたの勇気を入力してください』


 …………勇気……?

 ……。

 ……勇気……?

 これ、何だと思う? 俺、始め本気で分からなかった。

『kindleで出版するにあたって、抱負や意気込みを聞かせてください』

 みたいなことなのか。

 はたまた、『これからkindleで生きていくことになるが、後悔はないか?』ということなのか!!

 ……いや、マジ分からん。


 が、そんな迷えるオッサン羊のために、Amazonはちゃんと補足説明を用意してくれてるんだな。カーソルを注釈のところにあわせると、以下のような文言を見ることができる。

 勇気とは。この質問の意図とは!!

『資金の受取人の意思を伺っています』

 …………

 ……

 ……うさうさ


 やはり意気ごみか!? いやまさか、

「受け取る覚悟はできています!!」

 っていう、血判状のようなチギリを交わしたいということなのか!?

「資金を受け取るために、崇高な作品創りをすることを誓います!!」

 ……ということなのかもしれない。


 なにから書き込めばいいのか 分からないまま時は流れて

 浮かんでは消えてゆく アリエナイ覚悟だけ

(ラブストーリーは突然に(替え歌):小田和正)


 なにせ相手の本拠地はキリスト教だ。(たぶん)

だから、日本の文化にはない誓約が契約に盛り込まれている可能性は否めない。

 相手が外国資本だと、この辺をこのくらい勘ぐってしまうものだ。

 てか俺なんかよりアンパンマンに聞いてもらった方がよさそうなこの質問のせいで、俺はAmazon kindleを諦める一歩手前まで追い込まれた。(いやマジで)

 しかし向こうがキリスト教なら日本にも救う神がいるわけですよ。

 ワタクシの友人が調べてくれたわけですよ。

 そしたら勇気とはなんと!!!

 …………生年月日のことらしい。


 意味不明すぎるだろ!!

 俺が今出してる小噺も相当意味不明だけど、それに輪をかけてリアルでどういう和訳をしたら生年月日が勇気になるんだ!!

 しかもその輪にさらにリボンをつけるかのごとき補足説明。

『資金の受取人の意思を伺っています』

 ……これはもう、捜査の攪乱としか言いようがない。

 勇気を書け、それがお前の意思となる……という文言から生年月日が連想できる男がいるなら、『矢久の家の包丁は、オールドファッションの服を着ている』と聞くだけで、矢久家の今日の晩飯がなんなのか、分かるはずだ。

 ちなみに俺は分からないから、数時間後に控えているウチの晩飯が何なのかは想像もつかないわけだが。


 おそるべしAmazon kindle。

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