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矢久勝基、日記  作者: 矢久 勝基


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11月28日 表紙に奮闘する(Bが)

 というわけでぼんず(敬称略)に白羽の矢が立った。

 『白羽の矢が立つ』という表現をする時は、だいたい「犠牲になってね」って意味が含まれるよなって誰かが言ってたけど、まぁそうとも言えなくもないな(笑)。

 まぁもともとこちらも素人さんで、趣味の延長で絵を描くこともあるよ、な人なので、「んなの描けるかボケェ」でも仕方ない。

 できる範囲で……ということで、テカテカしすぎずジミジミしすぎずをお願いすると、とてもメルヘンチックな作品を返してくれた。

 まるで童話の絵本の表紙。なんだろう。鉛筆の線を残して、彩色もムラを残すことで、アニメ絵よりも純朴さを出しているというか……

 タイトル文字も柔らかい手書きのようなフォントを使っていて、なんというか……この図柄でこのフォントで、

『おちこまないで。おひさまはあしたものぼるんだから……』

 みたいな書き込みをして壁に貼ったら、毎日元気の出る癒し画像になるんじゃないか、みたいな感じ。

 ……これさ、気軽に画像もアップできればいいんだけど、『小説家になろう』はともかく『カクヨム』ってそんな機能はなかったと記憶。同じクォリティで出したいので画像は出せないのだけど……。


 とりあえず、少なくとも生成AIのイメージよりははるかに理想に近いので、これをもってBTYの三者協議に移る。

 ちょっと『オッサン向けの小説作品』というよりは童話っぽいので、色遣いをもう少しはっきりさせようということになり、有識者Tのアイディアを盛り込んで再構築することになる。

「んな風にできるかボケェ!」

 と、しりとりの強さを誇示しつつ働くぼんず(敬称略)。


 結果、霞がかったイメージ映像的だった画像はだいぶはっきりした場面を映し出すようになり、だいぶタイトルらしい雰囲気になってきた。

正式名称は『~メルピアットより愛を込めて~』。なにげに~~が好きなのだが、タイトルを縦書きにしようってことで、取っ払ってみる。

 確かにテカテカな感じでもないし、抽象的すぎもしない。オッサンが目を輝かして手に取る図柄かといえばそうでもないかもしれないが、逆に言うと『オッサンが目を輝かして手に取る図柄ってどんなやねん』と考えてもその答えは出ない。

 普通のエルフの森とは違う、メルピアットのまぶしい穀倉地帯の雰囲気も出ているし、筆者をもってしてアリかなって思える出来のものができてきている。

「あー、だけどさ。もう一息、どっかを何とかならない?」

「もうちょい具体的な日本語にしてこいボケーーーーーーー!!」


 ……ハイ、おっしゃる通りで……。

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