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矢久勝基、日記  作者: 矢久 勝基


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11月16日 創作物を取り巻く未来

 てかゴメン。知らん情報だったけど、『カクヨム』ですでにAI小説が連続投稿されてて、一般の作品が新着作品に挙がらなくなったことが問題になってたらしいね。知らんまま、昨日みたいなことを書いてしまったわ。

 十年前に描いた『蝉の咆哮』では、『素人でも映画を創れる時代になった』と云っている。いや、もう、くるんだろう。そういう時代。

 ……AIはすべての創作分野をひっくり返すツールになる。確実にそう思う。

 でも、そしたらわざわざ文字媒体の小説作品など、AIを使って創るだろうか。そして、人々はわざわざ小説作品を描くだろうか。


 描く。描くとは思う。描く奴は、いると思う。

 ただ、小説作品そのものの印税で飯が食える奴はいなくなる。

 広告収入や作品に関するグッズの物販は成立しても、いわゆる職業作家というものはほぼ完全に消えるのではないかと思う。

 ちなみに、そういう連中はそれぞれに細分化して小さなコミュニティを作っていく。または皆のまとめ役みたいなインフルエンサーが、そのコミュニティの中で作品を提供していく。

 で、「やっぱ小説っていいよなー」「AIなんて……」みたいな話をしながら、したたかに金にしていく奴もいるだろう。

 あぁ、そういう意味では〝職業作家〟なのかもしれないが、なんてーか、なんかの古武術みたいな存在になっていくんじゃないかと、思うわけですよ。

 Amazon kindleのような場所を媒介にしてく奴もいるだろうし、それがたまたま世に知られていって、メディアミックスされることもあるかもしれないが、なににせよ今よりさらにマニアックな世界になっていくことは間違いないと思う。出版社は残るとは思うが、小説分野なんてほぼ手放すだろう。実用書に関しては、AIが書くとしても紙の本になる可能性は高いから、本自体は残ると思う。てか、学校の教科書とかマジで紙でほしい。読めればいいってもんじゃねーんだっての。

 ただ、それにしても、出版社も本以外の事業に手を伸ばすか、別会社の一部門として吸収されるだろうとは思う。


 そんな未来。

 そんな未来に、AIはあまり小説は描かない。もっと別のことに、使う奴の目は向いていくことだろう。動画も作れるようになると仮定した時、金になんない、何の思い入れもないモジだけの作品をわざわざ乱発する意味も薄いから。

 だから、小説は人間の手に帰ってくる。その時、どれくらいの需要があるかは別にして。


 ちなみに矢久は、そうなってももうスタンスを変えることはないだろう。出版社を見限っているのだ。ただコンスタントに自分の作品で世に問うて、満足したところで終わる。……それだけだ。

 自作品は、売れようが売れまいがすべて有料。いや、思うんだけど、無料があるから人は有料に手を出さないのだ。映画館で映画を見る時に「ダダにしろよ!」とクレームを出すやつはいない。なぜって、映画館で見る映画は有料だとみんな思っているから。

 対して、地上波のテレビで同じ映画見ることになった時に、有料だと思ってリモコンに手を伸ばすやつはいない。なぜって、テレビで見る映画は無料だとみんな思っているから。


 創作物も同じなのだ。何でもかんでも無料で出すから値が付いているモノを馬鹿馬鹿しいと思うわけで、始めから有料であると思っているモノに関しては、そのサービスを受けたい時には黙って金を払う。

 特別高くなくてもいい。そうしていかない限り、クリエイターというものはこれから先、趣味という名目で才能の無駄遣いをするしかなくなっていく。


 それでいいヤツはいい。俺は、それがイヤなんだ。

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