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矢久勝基、日記  作者: 矢久 勝基


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11月9日 250円の価値

 さてさて、とりあえず、そういうわけで、kindleの矢久作品の、事実上の第一号である『夢を追うオッサンたちに捧ぐ歌』は、配当70%欲しさに、条件の最下限である250円に設定した。税込み250円。


 で、250円の価値があるかってとこなんだけど、ヨノナカでは250円で何が買える?

 ちょっとゴージャスなカップラーメンがそれくらいか。ハーゲンダッツとかはそれよりちょっと高いか。

 コンビニでおにぎり二つ買ったら、もう250円やね。実際は税抜きでそれくらいになるかな?

 ……食べ物の話ばっかになったけど、100円ショップの商品二つで220円。ウチの地元の電車で、急行停車駅二駅向こうに行くと261円だ。


 みんな、材料費がかかってるじゃねーかって思うかもしれんけど、とりあえずみんなが知るサービスで250円以下というものを紹介することもできない。ウーバーイーツの配達手数料とか、使ったことないんで知らんけど、検索する限りでは300~500円かかるとか書いてある。

 ちなみに、小説売るんだから文庫本や単行本の値段を載せろよって思うかもしれないけど、文章量的には比較できる対象にはならないのであえて書かないとして……。


 まぁ、そんな額だよ。じゃあそんな額に設定して、買い手はどう思うんだろう。

 実際、「じゃあ矢久の短編が三話分まとめてあるものを250円で買って?」と言って、買ってくれる奴はほとんどおるまい。

 ウーバーイーツ頼む金はあっても、矢久の小説作品にはそんな額すら出すのが惜しいというのが現状だろう。


 じゃあどうするか。選択肢は二つしかない。

 一つ目は、価格を下げる。

 二つ目は、その価格で通す。

 当たり前と言えば当たり前なんだが、ただ思うに、今のところ、後者で通そうかなと思っている。


 昔、人に言われたことがあるんだ。

『自分を安売りするな』

 安くすれば、無料にすれば、あるいは人は読んでくれるかもしれない。

 だけど、矢久の作品の価値をそのラインに設定した人は、おそらくずっと、250円なら買わない人だろう。

 正直俺は、文章で飯が食っていきたいなら、そういう人達を見限らなければならないんだと思う。

 逆に言えば、矢久の40,000文字の文章に250円の価値を見出してくれる人を、待つしかないのだと。


 実際、長編作品となると一作品100,000文字とか、長いものになると360,000文字の作品ストックがある。

 これをたとえば40,000文字で分けるとすると、360,000文字なら9冊分にもなる。これを全巻揃えるとなれば2,250円になるわけだけど、例えば1冊250円の価値として認めてくれている人は、2,250円でも出してくれると思うのだ。

 360,000文字というと一日1,000文字書いて一年。つまりこの日記が毎日千文字ちょっとすぎ(今日ので1500文字)だから、この量を一年分書いて、やっと2,250円なのだ。

 実際はだーーーっと書けば終わるこの日記と違い、調べ物をして、構成を考えて、ロジックを構築して、校正を行って、一年かけて送り出す作品に2,250円の価値をつけてくれないユーザーと付き合っても、間違いなく矢久という人間は浮かばれない。


 だからとりあえず設定する250円。また別の日に話題に上げるけど、長編作品は70%のコースではなく35%のコースを選ぼうかとも思っているから、もう少し価格は上下するかもしれないんだけど、とりあえず、250円。売れぬからとて『自分を安売りしない』。

 これを忘れることなく、行こうと思う。


 逆に、その価値に見合う、それ以上だと言わせる作品を発売していくことが俺の仕事であり、その価値を見出してくれる人を探してけるようさまざまなPRを考えていくのが、俺の逆転作家としての二歩目なのだと思う。

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