4人での討伐
村長より魔物討伐の依頼があるという話を聞いた俺はその依頼内容を見て、弟子である4人のみで魔物討伐をしてみてはどうかと提案してみるが、反応はさまざまだ。
「それで師匠、私達はどこでどんな魔物を討伐すればいいんですか?」
「そうだな、それも説明しておくか、まずは……」
今回依頼があったのはここより少し離れたダンジョンに住む魔物が時々村に現れて作物を奪ってくるので食糧難に陥りそうなのでどうにかしてほしいとのことなのだ。
「だけど、ただ近くの魔物退治をするだけなのに、冒険者ギルドは高い依頼金をふっかけているの?ちょっとくらいまけてもいいのに」
「今は冒険者といえば腕に覚えのあるやつにとっては憧れの仕事であるし、どんどんとその重要性は高くなって自然と報酬も高くなったんだ、だけど簡単な依頼までそれなりの金を要求されるのは普通の村にはきついよな」
「そう、まあ冒険者ギルドがやらないなら私達がやるしかないわね」
「そうですね、作物を奪うというのは看過できません」
とりあえずケイトとイザベルは今回の依頼に前向きであり、ケイトとイザベルに追随してシーナとジョーンも賛同の意思を示してきた。
「私もやります、師匠がいなくても私達だけでやれるところを見せますよ」
「修行の成果をこんな分かりやすい形で示せるのはいいな。いいぜ、俺達の今の実力を見せてやるぜ」
どうやらみんな今回の俺抜きでの魔物退治の依頼を引き受けてくれるようだ。ついでだし、このことも言っておくか。
「それからもう1つ、今回俺は参加しないから魔物討伐の報酬は4人で受け取って好きに使っていいぞ」
「え、師匠!いいんですか?」
「気前がいいな」
「報酬を私達が使っていいのね」
「さすがですね師匠、私達のやる気をこのような形で上げるとは」
今回修行の成果を見る目的があるとはいえ、直接参加しない俺が報酬を受け取るわけにはいかないからな。だからみんなに今回の報酬は受け取ってもらおう。もちろん、ちゃんと魔物討伐ができたらの話だけどな。
「とりあえず明日また村長が道場に来るし、その時にまた依頼を受けることを言っておくよ」
「はい、よろしくお願いします」
「さあ、この話は終わり、修行を再開してくれ!」
とりあえず今回は4人の弟子のみで魔物討伐をすることで依頼を受ける話になり、明日にはそれを村長に報告することとし、今日はとりあえず残りの修行をこなすこととした。
そして翌日、村長は朝から訪ねてきたので、俺以外の4人で受けることを説明した。