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弟子たちの実戦訓練

 ケイト、イザベルが修行に加わりおおよそ一週間の時が流れた。4人の俺の弟子達は熱心に剣の修行に取り組んでおり、師匠冥利に尽きるのだが、少し単調になっているようにも感じた。


 この一週間修行のメニューを作ってみたがあまり変わり映えしていない事に俺が気付いてしまったのだ。


 基礎稽古、模擬戦、そしてぞれぞれが得意武器や魔法の練習、合間に農作業や魔物退治をしているが、ここのところ単調過ぎて彼らのモチベーションをどう保つかが俺にとっての課題になっていた。


 俺が1人で悩んでいると村長が道場を訪ねてきて俺に声をかける。


「おーーい、リッキーさん、おるかの」

「村長か、どうしたんだ?」

「またリッキーさんに魔物討伐の依頼じゃ、冒険者ギルドは報酬が高くて頼めんという理由でな」

「そうか、何々……これだ!」


 俺はこうやって冒険者ギルドには金銭の理由から依頼できない人の魔物討伐の依頼等を引き受けているが、今回の依頼内容を見て一つ考えが浮かんだ。


「村長、一度みんなと話したいから、今日のところはお引き取り願えるか?」

「?珍しいのを、リッキーさんはいつも2つ返事で受けてくれるのに、まあいいわい、返事は明日聞きに来るからな」

「ああ、そうしてくれ」


 村長が帰ったのを確認すると俺はシーナ達に修行を止めるよう言った。


「みんな、一度修行を止めてくれ話したい事がある」


 俺の声掛けに全員が修行を止めて俺の元に駆け寄ってくる。


「どうしたんですか師匠?」

「さっき村長が来ていたようだけど関係あるのか?」

「もしかして例の商家の事?」

「でしたらユウ様か別の使者の方がいらっしゃるはずですが」


 各々俺に尋ねるが、早速俺は本題に入る事にした。


「さっき村長から魔物討伐の依頼の話が来た、その事でみんなに話したくてな」

「なんだそういう話か、もちろん俺達全員で受けるんだよな」

「いや、受けるのは()()()のみんなだ」

「え?それってどういう事ですか?」


 シーナが俺の言葉に戸惑っていたので俺はその事をしっかりと説明した。


「みんなだけでこの魔物討伐をしてもらいたい、そしてこれはこれまでの修行の成果を見るためのものだ」

「私達だけで魔物討伐ですか……」

「修行の成果といっても私達はまだ一週間なんだけどね」

「最近の修行は少し単調かと思ってな、実戦訓練としても申し分ない事だと思ってな」

「面白そうだな」

「実戦訓練も兼ねてですか、私は構いませんが」


 やっぱり様々な意見がでるな。さてとまだ話し合わないとな。

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