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新しい日々

 ケイトとイザベルの模擬戦はケイトがイザベルの背後に回り、木剣を突き付けた事で勝負がつき俺は模擬戦の終了を告げる。


「それまで!」


 俺の終了の掛け声にケイトとイザベルは戦闘態勢を解き、互いに挨拶をする。


「ありがとうイザベル、中々良かったんじゃないかしら」

「いえ、まだまだです、本来私がケイトをお守りしなくてはいけないのに、これでは……」

「イザベル、あなたは十分にやってくれているし、それに今の私達は一方が守る関係じゃないでしょう」

「それは……」


 イザベルは元々ケイトを守る為に一緒に旅をしていたのだ。護衛対象に実力が落ちるというのはやはり負い目があるのだろう。確かに純粋な速さやスキルによる幻惑、さらにケイトの持つセンス等で模擬戦が勝利した。


 だが俺はイザベルも決してひけをとらないと思っている。イザベルの判断力や動きの良さ、これもケイトを守るように親父さんから仕込まれたんだろうな。


「2人共師匠から剣を学んでいる身だし、シーナちゃんやジョーンとも切磋琢磨して強くなっていく方が大事なんじゃないの」

「ケイト……」

「今は私を守る事よりしっかり剣技を身に付ける方に考えましょう。師匠は剣だけじゃなく私達の武器の練習時間もくれるし、チャクラムや魔法の稽古もしていけばいいんじゃないの」

「そうですね、それならばケイト、いえシーナさんやジョーンさんにも負けないよう修行に励みます」


 ケイトが今は自分達は俺の弟子であることを主張するとイザベルは力強くケイトだけでなくシーナやジョーンにも負けないように強くなるぞと言って、それにシーナ達も反応する。


「そうですよ、ケイトさんもイザベルさんも頑張りましょう」

「まあ、さすがに俺より強くなるのは無理だろうけどな」

「ジョーンさん、力だけが強さではないのですからそう考えていると足元をすくわれますよ」

「そういう事、私もイザベルも強くなってみせるわ」


 4人も弟子が増えたんだ。こうやって切磋琢磨して強くなる関係を作れたならいいよな。


「よし、みんなかなり盛り上がっているな、今からやる気のあるみんなに修行を課す!素振りを100回やるぞ!」

「す、素振り100回ですか!」

「もうだいぶやったぞ!」

「私達今模擬戦を終えたばかりよ」

「そうです少しは休息が必要かと」

「早く終わったら残りの時間は自由時間で休んでも自分の武器の修行をしてもいいぞ」

「「「「やります!」」」」


 厳禁な奴らだ。だけどここから俺達の新しい日々が始まるんだな。

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