ゴーレムの解体
どうにかマジックゴーレムを倒す事ができた、だがその際にケイトが危険にさらされた事をイザベルに非難されるが、ケイトが納得して受け入れた事を改めてイザベルに訴えたしなめる。その際に俺の行動もしっかりと見ていてくれていたようで俺としては本当にありがたいな。
「あの、先程は申し訳ありません、言い過ぎてしまいました」
「いいって、イザベルにとって、ケイトはどうしても守らなくちゃいけない人なんだろう、その、お嬢様って思わず呼んでいたしな」
「あ!き、聞いていたのですね……」
イザベルは思わず自分が口走っていた事にはっとし、すぐさまケイトに謝罪した。
「申し訳ありません、思わず口に……」
「もういいわ、こうなった以上変に隠し立てするよりは、この人達には話した方がいいかもしれないわ、だけどその前に……」
ケイトはこの状況から隠し立てするより自分達の事を話す決意をしたようだが、まずは魔物についての話を持ち掛けてきた。
「この魔物の目の宝石はあなた達にとって依頼主への討伐証明になるし、持って行っていいけど、死体の処理はどうしよっか?」
「そうだな、宝石を破壊した事で魔法耐性もなくなったが、こいつを一気に燃やすとなると周辺に火災が起きかねないからな」
「師匠!また領主様の軍に死体を処理してもらうのはどうですか?」
「確かにそうしてもらうのが一番いいが、来るまでこいつをどこに置いておくかだな」
シーナよりドラゴンの死体を領主軍に依頼してみてはどうかと案を出されるが、この間の死体をどうするかという問題はある。幸い石の魔物だから腐敗して異臭や毒のようなものは周囲にまき散らさないが、なにぶんでかい為、置き場に困るのには変わらない。
「師匠!こいつ宝石を取ったせいか、けっこうもろくなっているし、俺達だけでも処理できそうだぜ」
「何⁉それは助かるが細かくなった石はどうする?」
ジョーンがゴーレムがもろくなっているのを確認するが、俺が細かくなった石の処理に悩んでいるとそこに村長が現れて俺達に声をかける。
「それなら細かくなった石はわしらにくれるかの?家の補強やなにかの重しとかに使わしてくれ」
「そういう事でしたら、俺達は構いません、それじゃあみんなゴーレムを解体するぞ」
「おーーー!」
俺達はもろくなったゴーレムの遺体を様々な大きさの石になるよう解体して、完了するとその石の山を村長に見せた。
「おお、これは助かるわい」
「それじゃあ俺達はこの宝石を討伐証明としてもらいますし、あとの石は皆さんでお使いください」
とりあえずゴーレムの解体は終わった、後はケイト、彼女の事だな。




