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逃げるか叫ぶか

 俺達、そしてケイト達はそれぞれ討伐対象の魔物を迎撃する為に別々の場所に位置取る事とした、その際にお互いに助けを求める方法として、俺達の所に現れた場合はシーナをケイト達の所に走らせて加勢を求め、ケイト達の所に現れた場合はイザベルの演奏スキル、音の伝達トランスミッションミュージックをシーナを対象に発動させる事で俺達に救援を求めるという手はずになっている。


「シーナ、どちらが救援を求めるにしてもこの作戦はシーナがカギになるのは間違いない、頼んだぞ!」

「は、はい!師匠達やケイトさん達の無事は私にかかっているんですね!」

「ちょっと、シーナちゃんガチガチになっているじゃない、あまりプレッシャーかけないであげてよ!シーナちゃん、とりあえず逃げるか叫ぶかで大丈夫だから」

「は、はあ……」


 逃げるか叫ぶかでいいって……、結構綿密に作戦を立てた割にはシーナへの助言はちょっとざっくりしすぎじゃないか?


「まあ、何にしてもシーナをしっかりと俺達が守ってやるからよ、だからシーナはドーンと構えてりゃあいい」

「そうよ、シーナちゃんの事はしっかり守ってやりなさいよ」

「シーナさん、戦うこと以上に伝達への思考を重きにおいてください、私も演奏に重きを置くつもりですから」

「ふふふ、イザベルさんは冷静でしっかりしてそうですね、頼りにしてます」


 そうだな、ここまでのイザベルの冷静さはすごいな、だが彼女とケイトの関係は一見踊り子と演奏者の関係だが、まるでイザベルはケイトに……。


「ちょっとシーナちゃん、私の事だって頼りにしていいのよ!イザベルの冷静さは私も助かっているけど、それは私という……」

「ケイト!確かにあなたという踊り子が人を惹きつけるから、私は自分の演奏に専念できます!だけど普段は様々な点で私がお支えなのをお忘れなく」

「分かってるわよ、でもあなたばかりシーナちゃんに頼られるのもなんかしゃくなのよね」

「はあ、むしろ私の方がシーナさんを頼っているようなものですけどね」


 ははは、ケイトの奴、相当シーナの事を気に入っているな、まあ当のシーナはかなり困っているけどな、もちろんシーナが本気で踊り子とかをやりたいなら俺は止めはしないが、旅をする目的は何かありそうだし、その為に剣術は必要と感じているだろうからな。最近はあまり奥義奥義とうるさく言わなくもなったし、真面目に修行に取り組んでいる以上、しっかりと剣術は身に付けて欲しいからな。


「それじゃあ、そろそろ持ち場へと移動しましょう、もっとも私達はこの村で待機だけどね」

「そうだな、じゃあ俺達は近くの村まで移動する」


 夜が近づいているな、さあ作戦開始だ!

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