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力強さと不器用さ

 ジョーンも今日から俺の弟子として稽古に加えて木剣の素振りをさせてみるが力強さはさすがにシーナ以上ではあるがあまり木剣の振りが一定ではないな。


「ジョーン、少し止まってくれるか」

「おお、どうしたんだ?」

「気になったのは振りが力強く感じるが振りの強さも向きもまだ疲れているわけではないはずなのに一定じゃないって事だが……」

「ああ、それかちょっとこの木剣が軽すぎるのかな、俺が使っている槍は長いだけじゃなく重いからな」


 木剣が軽すぎて槍が重い?ちょっと待てよ、一度その槍の重さを確認してみるか。


「ジョーン、一度その槍を持たせてもらってもいいか?確か一度も持った事はなかったはずだ」

「いいけど、いくらあんたでも結構きついと思うぞ」

「どれどれ、うっ!これは……」


 お、おいおい、さすがに持てない事はないが、これは少し重めの槍だな、槍は先端に重心があると聞いた事はあるが、これは一般的な槍のそれじゃないぞ。


「ジョーン、この槍はさすがに一般的な槍とは程遠いぞどこでこんな槍を手に入れたんだ」

「ああ、知り合いの鍛冶師に作ってもらったんだ、重心を普通の槍より重めにしてもらってな」

「どうしてそんな事を?」

「……実はよ、俺普通の槍も上手く使えなくて、それで重心を重くしやすい槍を特注で作ってもらったんだ」


 そうなのか、だけどそれじゃあ槍の先端の柄の部分が折れやすくなりそうなもんだが、そこもしっかりと補強されているな。まあ俺がソードザブレイキングで破壊したけど、一応その部分は自分で修繕して元通りになっているな。


「ジョーン、はっきり言えばこの槍は俺では実戦で使いこなす自信がない。お前の腕力あってのものだと思う」

「へへへ、そうかよ」

「体力も腕力もとんでもないし、自分で武器を修繕し、道場を建てるくらい器用なのに、どうも武器に関しては不器用になってしまっているな」

「なんだろうな、ガキの頃から力自慢だったし、それで結構解決してきた部分はあるからな」


 なるほどな少し発想を変えてみるか。


「ジョーン、武器の修繕や道場等を建てる時は何を考えてやっている?」

「なにをって、まあ武器を直すときは更に壊さねえようにって考えているし、道場もまあ土台を壊れねえようにしっかりすりゃあ建てるの自体は難しいと思った事はねえな」


 これだ!


「ジョーン、木剣の素振りをもう1回やってくれただし今度は感覚としては相手の頭を軽く叩くくらいの感覚でやってみてくれ」

「頭を軽く?まあ、やってみるか」


 さてと上手くいくかな?

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