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 村長が立会人として決闘の裁定をしてくれる事となり、俺はジョーンとの決闘をする事になる。


 それにしてもこいつの長槍の構え、ほとんど隙が見当たらないな。リーチはあいつの背丈、そして長槍でこっちが不利だが、懐に飛び込めれば俺にも勝機はある、というか負けられない。こいつがどれ程の傭兵かは知らないが、俺はかつては勇者パーティーの前衛だったんだぞ。まあ勇者はろくでもない奴だったが。


 魔法が使えないという意味ではこいつも同条件だし、それならば俺が負けるわけにはいかない。というわけでこっちから行かしてもらうぞ!


「むっ!来たな、そうこなっくっちゃ!」


 そう言って長槍でジョーンは牽制するが俺はすぐにかわし、奴の懐に入りかけるが、奴は槍の柄の部分で俺に殴りかかる。


「ぐっ!」

「師匠!」


 咄嗟にかわすことには成功するが、懐入りは失敗だ。それにしてもあんな長い槍を簡単に回すなんて、力もあるし、器用さも持ち合わせている。


「やるじゃねえか、だがなあんたみたいに懐に入ろうとするやつはいくらでもいたからな、それへの対抗策を怠ったりはしねえよ」

「そうか、そう簡単にはいかないか」

「なあ、よく考えたら決闘で勝った条件、俺しか言ってねえんだけど、あんたは俺に対し何かないのか?」

「何?」


 そういえばそうだ、確かに俺は決闘に勝ったとしてもせいぜいマイナスにならない程度だ。だけどこいつに何を望めばいいんだ?


「俺にできる事ならなんでもするぜ、あ、金はあんまりねえからそこは期待しないでくれ」

「それなら一体俺はお前に何を望めばいいんだ?」


 俺がジョーンに対し何を望むか悩んでいると突如シーナが大声を出し呼びかける。


「師匠!師匠が勝ったらこの人に道場作りのお手伝いをしてもらってはどうでしょうか⁉」

「道場作り?」

「ああ、俺が彼女に剣を教える為に道場作りをしていたんだが2人では結構時間がかかりそうでな」

「そうか、いいだろうあんたが勝ったら、その道場作りをタダで手伝ってやるよ!」


 シーナの発言を聞いてあっさりこいつ受諾したな。まあ人手は多い方がいいし、俺も拒否する理由がないからな。


「分かった!お前が勝てば俺の名前を喧伝し勝利宣言!俺が勝ったら道場作りの手伝いってことでいいな!」

「おうよ!さあ!決闘の続きをしようぜ!」

「師匠!道場の為になんとしても勝ってください!」


 シーナの応援にもすごく熱が入って来たな。よーし、俺の名前を広ませない、そしてシーナの為にもこの決闘益々負けられないものになったぞ。

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