表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/106

木剣から真剣へ

 とりあえず俺とシーナはドラゴン退治で得た報酬の多くを資材の代金として街の商人に支払い、資材を運んでもらう事となった。


 一度に全部届くわけではなく、少しづつ必要な資材を届けてもらうようにお願いはしている。まずは建物の土台になる資材、丈夫な石等を届けてもらうことになっているが、時間はかかるとの事なので、その間に俺はシーナに剣の稽古をつけながら待つ事とした。


「えい、えい、たーーーー!」


 シーナは勢いよく俺に対して木剣を打ち込もうとするが、俺は全て防ぎ切り、シーナは疲れ果てて、降参の意を示す。


「はあ、はあ、こ、降参です」

「シーナ、勢いはいいけど、疲れてくれば来るほど、焦りが出て攻撃が単調になっているな、それじゃあ俺どころか、魔物の討伐も難しいぞ」

「そ、そんな、素振りとかは結構うまくなったのに」

「うん、実際素振りとかで木剣のブレとかは少なくなっているし、剣の扱い方そのものには慣れて来たかな」


 木剣の扱いには慣れてきたように見えるし、ここで段階を引き上げてみるか。


「シーナ、そろそろこっちを使ってみるか」

「これは真剣じゃないですか⁉」

「ああ、そろそろ真剣を使った修行を取り入れてもいいかなと思って、シーナに合いそうな剣を買っていたんだ」

「ありがとうございます、師匠」


 シーナの奴、すごく喜んでいるのが伝わっているな。


「ただ、まだ実戦修業は木剣でするし、修行内容によって真剣と木剣の使い分けはしていくからな」

「はい!」

「それじゃあ今日はもうここまでにして、明日から真剣を使った修行を早速していくぞ!」

「はい!今日もありがとうございました!」


 まだまだ不安な所はあるが、少しづつシーナにも真剣にも慣れてもらわないとな、さて、明日からの修行は少し大変だな。


 真剣の修行となると危険性も増すし、その辺りからシーナにしっかりと指導しないとな、もしもシーナが村人にケガを負わせたりなんかしたらそれは俺の責任だしな。


 そんな事を考えながら翌日を迎え、朝に畑仕事や野菜売りを終わらせると昼からシーナの修行を開始する。


「さあ、シーナ、昨日話したように今日から真剣での修行を開始する」

「はい!よろしくお願いします!」

「まずは真剣での素振りだ、要領は木剣と同じだが、木剣より重くなっているからそこに注意しろよ!」

「はい!」


 掛け声とともに、シーナは真剣での素振りだ、やっぱり少しブレはあるが、木剣での素振りの効果は出ているな。道場を早く建ててもう少しちゃんとした修行、それからシーナにも修行仲間は必要かな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ