村に到着
魔物討伐の依頼を受けて4人の弟子に任せたものの、心配で後をつけていくと今回の自分達の派遣にイザベルが疑問を唱えており、その際にシーナが自分達が試されているのではと発言していた。
「まあイザベル、師匠の見立てを信じようぜ」
「ええ、皆様がそうおっしゃるなら」
「そうですよ、師匠は私達が強くなったと思ってくださったから、任せてくれたんですから」
「ねえ、あれじゃない?依頼を受けた村って」
ジョーンも俺の考えを信じると言ってくれてシーナの意見を補強しているな、そんな中ケイトが村を発見していた。遠くからでよく見えないが、確かに依頼があった村はそろそろのはずだし、ようやく到着したわけだな。
村を確認した4人は早速村の中まで入っていき、依頼主の家に行く。この村の村長だ。
「失礼します、あのこちらの村の村長さんのお宅ですか?」
ケイトが家の外から扉をノックして声をかけるとそこから村長らしき男がでて、声を発する。俺が住んでいる村の村長は老人だが、この村の村長は中年男性のようだな。
「私が村長ですがあなた方は?」
「あの私達、魔物討伐の依頼を受けてこちらにうかがったんですが」
「おお、そうですか!そうするとあなたがリッキーさんですな!いやあ、待っていましたぞ」
「あ、いや俺は……」
ここの村長、ジョーンを見て、ジョーンの事を俺と思っているのか、って事はまだ俺の村の村長から文が届いていないのか?
まあこの辺りは危険だし、なにかあって到着が遅れているかもしれないからな。
「あの文が届いていないのですか?私達は師の代理で今回の討伐依頼の為にうかがったのですが」
「そうでしたか、そのような文は届いておりませんが、まあとりあえずお話を」
シーナ達が村長の家に入っていくな、しかしあまりうろうろしていると怪しいやつだと思われてしまうし、一度離れるか、まあ話の内容は俺も理解しているし、新しい話はまたみんなの会話から聞いてみるか。
しばらくすると村長の家からみんながでてきて村長より激励の言葉をもらっていた。
「それでは皆様お願いしますぞ!なんせあのリッキーさんが自らの代理でよこしたのですからな」
「ええ、お任せください」
4人は魔物討伐に挑む前に村の中にある酒場に行き、そこで作戦会議のようなものをするようだな。一応尾行の為に変装もしているし、俺も酒場に入って話を聞いてみるか。
「さて、魔物退治の方法だが、どうすっかな」
「ダンジョンの魔物は基本的に冒険者が討伐するようですし、私達はダンジョンから出てきた魔物の退治ですからね」
やはりダンジョンから飛び出した魔物の依頼をこなすようだな。




