G、袋を持っていく。
ててんててってて~♪
本来ならレベルアップ音より、宝箱が開いた音が正解なのだろうが、地味なので。
タッピーの中身は袋とペットボトルがあるが今回は袋。
「二袋はいらない」
「・・・」
コウがサンの前で手のひらを突き出したように取りすぎはいけない。
「・・・」
「やめてよ~」
そして、用途の都合上、ビニール袋は破れやすいので引っ張りあうのも良くない。
そしてその用途は?
「ター。出番だぞ」
無言で袋の奪取を目論むサンからようやく逃れたターちゃんがアイテムを使った!
ざらざらざら。
ちょっと破いた袋から小石が舞い降りる!
つるっつるのちょっとした勾配=ななめっている歩道は安全になった!
てれててててってれ~♪
カジノで大当たりしたような効果音を脳内で再生し、四人は進み始めた。
南国、とまではいかずとも道が凍らない地方に住んでいる人は何を大袈裟な、と思うかもしれない。
だが北国の人々は身をもって知っている。ヒトは氷さえあればたやすく転ぶことを。
そして、歩道の始まりと終わりのちょっとした坂、除雪のむらによってできた坂、冬以外には気にも止めない、雨水を側溝へと導くために付けられた微妙=ほんの少しの角度が氷や踏み重ねられた雪とタッグを組むとどれほど危険かを。
「ざらざら、ざらざら~」
そんな危険を回避=よけるために人々は砂利をまくのだ。
春になって雪が解けたらそこかしこに砂山ができるほどに。
タッピーから授けられたアイテムによって、ころぶことはなくなった!
しかし、いつの間にか雪は細かく風は強くなってきた。
おや? あれに見えるは?
I、かまくら
J、コンビニ