表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/18

K、ここは我慢。

じーっ(鑑定、発動)


 ハッチにしか見えない仮想の照準(+マーク)がターちゃんをとらえた。


 顔色、よし。

 もじもじ、なし。

 過去検索、出発前に飲み物の飲み過ぎ、なし。


 結果:フェイク=偽物!


「ねーねー。おしっこ!」

「我慢しなさい」

「えー!」

 ハッチは知っている。

 本当に切羽詰まった=ギリギリのヒトは「おしっこ」等と言わないことを。

 授業中の教室ではないのだ。

 行きたいならさっさとすませるだろう。

 いつの間にかいない姉妹のように。


「お待たせ」

「・・・」

「あーっ!」

 やられた! とやっと気づいたのだろう。

 キョロキョロと姉妹と兄の顔を見るターちゃんの計画は失敗し、四人は先へと進む。


「疲れた」

「遠いって言っておいただろ」

「・・・疲れたぁ!」

 本当に疲れた人はそんな大声を上げないんだけどなー、と思いながらもハッチは秘密兵器を使った。


 ててんててってて~♪


 秘密兵器=プラスチック製の橇、である。


 大量生産されるこれが実用品として使われるのも雪国あるあるだろう。

 抱っこに腕が疲れた親や、みかんを箱買するときなど、薄いプラスチック製品はやたらと役に立つのだ。

 春にアスファルトでこすれて穴が空くぐらいに。


「あー」

・・・(むふー)

 橇を置くや否やサンが前をキープする。


「うー」

 まあ、一メートルほどの橇は子供なら二人乗りは余裕である。


「おい」

「・・・」

「おーい!」

 ・・・さすがに三人乗りは厳しいが。


「重いんだよ」

「・・・ここでそう言っちゃうから、ダメなのよね~」

 ハッチにダメ出ししたサンが橇の後ろから立ち上がりついていく。


「ねぇ、これって」

「言うなよ縁起わるい」


 行動不能なのは一緒だろう。

 別にザオなんとかいう呪文や教会に行く必要は無いが。



「・・・そろそろ、代わってくんない?」

「ここでそう言っちゃうからダメなのよね~。ほら、がんば!」

「えー」


 などという繰り返しをしながら歩き、ようやく目的地に到着した!


M、そこはまるで


 に、進む。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ