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【書籍2巻発売中!】 異世界サモナー、神話の怪物達と現代で無双する~俺と契約した最強召喚獣たちの愛が重すぎる~  作者: 鬼怒藍落
第四幕:夏だ! 海だ! 黙示録だー!

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第151話:海(HELL)

「味覚が……甘い」


 海中にあるミソロジーダンジョンである【終末海域オケアノス】に向かう直前のことだ。俺は船着き場で胃を抑え、さっきまで口に残っていた甘味にやられていた。

 ルミア・アスモデウス。

 俺のメイドを自称する彼女は、菓子作りが得意でその味は極上や天上と現していいほどに美味い。だがその反面なんかもうえげつないほどにくらいに甘いのだ。

 

「あぁ、ぼくは満足。久しぶりにご主人に振る舞えたよ」

 

 無表情でそう言う彼女を俺はジト目で睨んだ後、適切な量で糖分を補給した仲間達の方に向き直る。


「それでなんだが、船で向かうんだよな?」

「あぁ、貸してくれた方々曰くだが、一時間ほど船で進んだ場所にあるとのことだ」

「結構でかい船で一応その上でも戦えるようになってるらしいぜ?」


 ダンジョンに向かう途中に何が起こるか分からない以上それは助かるが、出来れば消耗なく辿り着ければいいなと思う。

 女子三人組は既に船の中で休んでおり、船を操縦してくれるという女性の方に挨拶を済ませたようだ。


「――【サモン】ベルフェ・フェニックス、バアル・ワイルドハント」


 今回のダンジョンボスである彼女は嫉妬を冠する最強種。

 七つの大罪の一柱である以上、それを知っているのは同じ大罪を冠する者達で相手した方がいいだろう。

 バアルに関しては別側面として暴食を持っているだけだが、知識はあるようだし何より自分から戦うことを志願してきた故の選出。


「改めて、よろしく頼むぞ二人とも」

「うん、よろしくね~レイマ。傷も治ってるようで何よりだよ」

「よろしく頼むぞ主よ……そこの色欲は、満足そうだな」

「そりゃあね、奉仕後だからさ」


 レヴィさんに食べさせられた金の林檎。

 それのせいか、魔力が増えてしまい今は全盛期に比べたら六割の量。

 この三人を喚べるほどに増えてしまった魔力、だが今回の戦いのことを考えると受け入れるしかない。


「今日は真面目な格好なんだな、ベルフェ」

「そうだね~、流石にTシャツは合わないし……僕も怒ってるから」


 前のバーベキューの時に喚んだ際は、ふぇにっくすと書かれた気の抜けるTシャツを着ていた彼女。だが今は祭儀の際に着るような衣装に身を包み、本気モードという事が分かる。


「じゃあ乗り込むか、気を抜くんじゃねーぞ親友」

「あぁ、二人もな」

「誰に物を言っている! 勝ちに行くぞ、我が友よ!」


 激励を互いにかけて、俺達は笑う。

 喚んだ召喚獣達は各々で準備をしたようで、人の姿で武器を構える。そうして準備を終えた俺達は船に乗り込み、船長に挨拶を済ませてオケアノスへと出港した。

 

――――――

――――

――


「これほぼ侵蝕型だろ!」

「ッこの数は予想外なんだけど」

「いきなりの空中戦はキツいぞ!」


 式が愚痴って綾音が前線で戦い、ラウラとカイザーが空中で応戦する。

 出港してから一時間、俺達は迫る魔物の群と戦っていた。今俺達を異常な数で襲ってくるのはハルピュイアという生き物に近い魔物。

 人間の女性の頭部を持った羽を持つ群れる魔物はオケアノスに近づいた俺等を敵と見なしているようだ。


「ッ【睡眠耐性付与】!」


 周りを見渡して、目に入ったのは岩陰。

 そこにいたのは人間の上半身と魚の下半身を持つ存在で、何かを唱えようとしていた。それを見た瞬間に、あの一戦を思い浮かべ、俺は瞬時に状態異常の対策をする。


「ルミア、ローレライを任せる!」


 あの姿で心当たりがあるのは、ローレライという水の精霊。

 歌声で漁師を誘い眠りと破滅に誘うという話を持っている存在で、対策を忘れたら終わる。この乱戦で眠るのは、それだけ致命的であるから。

 魔力を足場にローレライの元に向かうルミア、槍を構える彼女はすぐに相手の命を奪いにかかり、ものの数秒でローレライの群を壊滅させる。


「バアルは綾音達の援護! 蹴散らしてくれ!」

「オーダー受諾! 一瞬で片付けよう!」


 獣の姿に己を変えて、フルフェイスの騎士の姿に戻ったバアルが空を駆ける。

 自らの眷属である馬を従えて直線上に嵐を発生させてその群を一掃した。まだ際限なく湧いてくる魔物の群だが、流石にこっちの方が強い。

 だが油断できる場所ではないと分かっているから周囲に感知を貼って、何処に魔物がでても対処できるようにする。

 

「そろそろオケアノスだ!」


 進む船の上、綾音達をサポートしながらも観察していた式がそう叫ぶ。

 そっちを見れば、海の上に巨大な門が置かれており……それが一目で異界型という事を理解できた。俗に言う天国に向かう門として描かれそうな程に神聖なそれ。

 

 そして気を引き締めてそこに突撃しようとしたその刹那、海が揺れて海中に無数の影が現れた。それは、あまりに巨大な赤い影であり俺はその存在に心当たりが……。


「ックラーケンかよ!」

 

 それは、巨大な蛸とも烏賊等の姿で語られる海の怪物。

 船を沈めて鯨を食らう海の番人であり、俺の知ってる限りならとても危険な存在。

 一匹だけなら対処は出来るだろう……だが、今見える数だけでもその数は十を超えており――。


「ッ正念場だ、皆で勝つぞ!」

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