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【書籍2巻発売中!】 異世界サモナー、神話の怪物達と現代で無双する~俺と契約した最強召喚獣たちの愛が重すぎる~  作者: 鬼怒藍落
第三幕:英雄を恨む暴殺の鬼

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第102話:冒険者集会①

 ステルス機能を持つローブを羽織り、俺は出来るだけバレないように集会の会場へと辿り着いた。良い服なのは分かっているが、こういう格好で出歩くのは慣れてないし、アラクネの感想もあるのでの判断。

 

 開催場所は東京のとある展示場。

 かなり広い場所でもあり、今日は多くの冒険者とギルドが集まる日。

 一般人は参加できないとはいえ、この世界の冒険者などの知名度を考えると……目の前の人の数は納得だった。


「多くないか?」


 見渡す限りの人だかり。

 そのうちの何割が冒険者なのかは分からないが、少なくとも姿を現すのは愚策。

 そもそも、今回の催しは俺の二つ名命名式であり……俺が主役なのだが、それだけなのにこの規模はマジで予想外。

 そんな場所で姿を現せば騒ぎになりそうだと考えた俺は、できるだけ早く入り口へと向かって……そのまま招待状を使って中へと入った。


「流石のファンタジー世界、まじで異世界みたいだな」


 異世界にも特定の物を持ってないと入れないように出来る魔道具とかあったが、今回の場合は招待状であり、それのおかげで受付する必要なく入ることが出来た。


「やっぱ多いな……」


 そんな感想を浮かべながらも俺は、所属してるギルド【ヴァルシア】の集まりへと向かう。目立ちたくないのでローブを着たままそっちへと行き、とりあえず料理を食べていた綾音に声をかけることにした。


「よっ綾音、なに食べてんだ?」

「……誰? って霊真、なに――その格好?」


 ローブを脱いだ俺にかけられるのはそんな言葉。

 やっぱりだけど似合ってないよなぁ。

 俺は普段こういう格好をしないので背伸びしたように見えてるかもしれないし、一番見慣れて無さそうな綾音だからの感想だろう。

 

「まぁ、似合ってないよな。衣装に着られてる感強いし」


 アラクネの作る服は一級品。

 だから変という事は無いのは分かっているが、藍色のこの服を見下ろす限りやっぱりというか違和感が凄く、こういうのはバアルが一番似合うだろうなと切に思う。


「そっちは似合ってるよな、見慣れないけど綺麗だぞ」


 綾音の格好は真っ白いビスチェドレス。

 こいつがこういう格好をするのは初めて見るが、初っぱなの印象として凄いに会ってると思ったから素直にそう伝えておいた。


「ありがと、霊真も似合ってるよ?」

「そうか? なら少し安心だが。それで式は?」

「えっと、式は……あっち」


 一度食器をテーブルに置いて、指さす先には屋台のような物がある。

 そこには自分の魔法で串焼きを焼く式がいて、なんか凄い張り切ってそうだった。そして俺に気付いたのか手を振ってくる親友に、なんて返答するかは迷ってしまう。


「何してんだよ」

「……自分から志願したんだって」

「あいつらしいけど、まじで雰囲気が」


 式も式で燕尾服のような装いだ。

 ……それでバンダナを巻いて串を焼く姿は、なんかやっぱりミスマッチ。

 豪華絢爛に彩られたこの屋内で、その屋台は目立っているが、あいつの腕のせいか盛況で、それはそれでまた変だった。


「……あれが、新しいSランクの」

「ヴァルシアの戦力増えすぎじゃない?」


 そして人が増える中、嫌にでも視線が集まっているのが分かる。

 噂されてるのも聞こえてしまうし、何より値踏みされてるような視線の嵐に緊張が加速する。異世界でもあったけど、本当にこういう社交界の雰囲気は慣れない。


「やほー……霊真君。その格好似合ってるね」

「あ、泉華さん。なんか元気無さそうですけど大丈夫です?」


 Sランク冒険者とされ、俺が所属してたというギルドの主である九条泉華さん。

 普段の元気さはなりを潜め少し疲れているというかくたびれてる彼女にそう聞けば、バツの悪そうな顔でこう答える。


「あーっとね、挨拶回り面倒くさくて……私ギルドマスターとしては若いから」

「はぁ、なるほどです」

「一応国内のギルドランキングで二位とかにいるから、ほんっとうにに大変で今日も皮肉たっぷり夢いっぱいで、霊真君のこと聞かれまくるし、流石の私も疲れるのさ」

「それは、お疲れ様です?」

「こうなればやけ食いだよね! だから霊真君、挨拶しながら食べまくるよ!」

「えぇ――って手引かないでください!」


 激しい落差のテンションで、俺の手を引いたかと思えば……別のギルドの集まりの場所へと俺を連れて歩き出す。


「確か霊真君は五郎君と仲良かったよね!」

「カイザーとなら友達ですが……それで」

「だからまずは、そっちに挨拶だよ! さぁさぁエルトゥスの所へ突撃だー!」


 ちょっと離れたテーブルにそのまま連れてかれる俺は、見覚えのある二人組の場所に放り出された。そこにいたのはカイザー兄妹であり、こういう場所に慣れていなさそうなカイザーと素知らぬ態度の結花さんが印象的だった。


「あ、霊真さん。こんにちはです」

「むぅ我が友か? ……知り合いがいて良かったぞ」

「なんか弱ってるけど大丈夫か?」

「…………挨拶回りが、怠いのだ」

「兄さん、いい加減慣れてください。初めてじゃないでしょう?」

「あまり知らぬ女性に話しかけられるのは苦手なのだ……」

「自分で追い払えるようになってください本当に」


 仲いいなぁと……そう思う反面、疲れてそうなカイザーに声をかける。


「カイザーも一緒に回るか? 多分この流れだとカグラさん達に次会いに行くし」

「それなら一緒に行こう、我も流石に挨拶はしたい」

「そうですか? それなら行ってきてください兄さん。霊真さんが一緒なら安心でしょう? あと料理に釣られちゃいけませんよ?」

「我をなんだと思っているのだ、妹よ」

「兄さんは兄さんですけど……何言ってるんですか?」


 そういうことになったので、俺はカイザーを連れてそのままカグラさんのギルドの方へと足を運ぶことにした。

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