疾風のように疾走を〜命をかけて〜
『』:主人公
「」:主人公以外
『やぁ、南崎おはよう』
「おお!おはよう志風」
俺の名前は志風 勇斗、男子中学生だ。そして挨拶相手は南崎、南崎 荘児だ。
南崎とは幼稚園からの付き合いだ。そして住んでいるところは同じマンションの二つ横の部屋である。
『あのさぁ今何時何分くらいかわかる?』
「いや、わかんない、何分だろ…」
何故俺たちがこんなに時間を気にしているかって?そんなの簡単じゃないか!学校に遅刻しないために時間を気にしているのさ!
俺が通っている中学校の登校終了時間は8時40分だ。この時間に間に合わなければ“遅刻”と、いうわけだ。
家から学校まで2kmある。丁度1キロにある時計台を8時25分に通過すると丁度学校に8時40分に着く。
なので普段は家を8時12分にでれば丁度いいのだ。それはもちろん信号などの時間はコミコミである。
そして8時12分に家を出たなら遅れないから別に時間を気にしないでもいいだろうと思った人もいるだろう。何故気にしているのか、それは普段より1分早く家を出てしまったのだ!我々2人は教室に入り着席した瞬間にチャイムが鳴るという快感を味わいたいのだ!ああ、どうしようか、近くの人に現在時刻聞くか!背に腹は変えられない
『南崎、どうする?近くの人に現在時刻を聞くか?』
「ああ、そうするしかない事態に発展してしまったようだな」
『ああ、その通りだ。聞いてくるぞ』
「よろしく頼む」
話しかけやすそうな人はいないかなぁ〜
あ、居た居た
『あの〜すいません』
「なんでしょうか」
『今何時か教えてくれませんか?お願いします!!』
「えっ、ええいいわよ」(結構引いてる)
『ありがとうございます!!』
「今は……8時14分よ」
『何秒ですか⁈」
「えっ?32秒だけど…」
『ありがとうございました!!』
「どっ、どういたしまして…」
『聞いてきたぞ〜』
「おお、サンキュー何分だった?」
『8時14分32秒で、今は53秒だ』
「8時14分53秒てことはやはり1分早いな」
『次の信号で調節するか、』
「それしかないだろう、時間のずれは早めに直しておきたい」
『現在15分27秒、今信号が青になった』
「ってことは信号が一周(青黄赤)したら時間のずれは直せるな、」
『ああ、その通りだ』
「じゃあこのまま行こう」
……………………………………………………………………………………
:現在時計台:
俺たち2人は時計台を8時25分丁度に通過した。
普通に会話をしながら進んでいく
「今日の時間割最悪なんだけど〜」
『マジでそうだよなぁ〜特に数学のA先生の授業は眠くなる!』
「本当にそう!あ、数学といえばさ〜」
『えっなに?』
「数学のグラフを書く時間にB君が先生に“実際の人間はこんな一定に歩けないし、信号もあります”って文句を言ってたけど、信号に到達する時間などを考えて家を出たらいいし、普通に一定に歩けるよなぁ〜」
『ああ、あの話か。あれは面白かったよな!』
…………………………その後も世間話は続く……………………………
〜8時36分〜
『最初家を出るのが1分早くてどうなることかと思ったけどちゃんと着いてよかったな〜」
「だな〜」
校門をくぐろうとしたその時!!
「おいコラァ!志風!南崎!」
『「な、なんですか?」』
「遅刻だ遅刻!!」
な、なぜだ!近くの人に聞いたしいつも通り来たはず!何故だ!あの人の時計がずれていたのか?いや、それはない時計台の時にちゃんと8時25分だった!じゃあ何故!
「はぁお前らは…いつもだったらチャイムが鳴る瞬間に座ることが出来ていただろう、だが!今日はなにがあるか覚えているか?」
「えっ?何かあるんですか?」
「朝礼だよ!全校朝礼!全力疾走で体育館まで行ってこい!」
『「なっ、なんだってー!!忘れてたー!!!」』
「あと20秒で朝礼開始だが陸上部のお前らなら間に合うだろ!急げ!!」
『俺たち幽霊部員なんですぅううう〜』
「うわぁああ!」
「まぁあいつらは幽霊部員だが前一回出た記録会で100m12秒代出したから大丈夫だろう」
俺たちは風のように体育館に突入した。
『間に合ったぞ!!』
「ああ、良かった!」
“キーンコーンカーンコーン”
「えーこれより全校朝礼を始めます。朝礼だけに敬礼!」
ズコッ(全校生徒、教員がこけた音)
校門にいる先生は陸上部の顧問です。
気付いたかな?
気づくわけないか、
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