表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『復讐を笑う』  作者: 最上亡人
第一章 「ようこそ横山家の別荘へ」
4/27

ようこそ横山家の別荘へ(4)

(4)


「そしてここが七恵姉さんの部屋だ!」


そう、楓が嬉しそうに案内してくれた部屋は、隣にある客室よりもなんだか小さいような部屋だった。

楓が扉を開くと中からスレンダーな体格の女性が出てきた。


「姉さん!俺の友達の雄都を連れてきたから挨拶!」


「平山くんだっけ?まあ適当に楽しんでって。じゃあ」


そういうと彼女は部屋を出て行ってどこかへ消えた。なんだか他の3人に比べて挨拶がかなり雑な感じがしたけど

よく考えると彼らにとってここは我が家、執事とメイドは仕事柄しっかり対応してくれるけど

お姉さんからすると弟の他人なんて他人もいいところだ。ただ美人だったが故に無関心そうな表情が胸に刺さる。


「じゃあ俺たちは夕飯の準備をするから一旦ここでゆっくりしててよ!」


そういうと俺はお姉さんの隣にある客室に案内された。そこにはフカフカのベッドがあり俺は思わず飛び込んだ。

俺がゆっくりしたのを見て執事と楓は部屋を閉じて部屋から去った。

数日とはいえ、ここに住むことになるわけだからこの部屋を少し探索してみようと思う。

とは言ってもこの部屋にはクローゼットの他に、机と椅子があるくらいで他には対して何もない。

どうやら棚のようなものがあった跡があるもあるようだが本来は客室ではなかったのか?


考え込んだ末にベッドから起き上がると軋むときの音とは違う、鉄と鉄が擦り合う鈍い音がした。

ベッドの中に何かがある。そう感じてマットレスをどかすとそこには血のついた包丁があった。


「包丁?なんだこれ?!」


拭き取られ切っていない血の跡のような黒ずんだ赤がこびりついていた。

まるで誰かを殺したようなその得体の知れない凶器を俺はすぐに閉まった。


「キャァアアアアア!!!」


俺が手に汗を滲ませていると二階の方から甲高い悲鳴が聞こえてきた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ