第九話
天文五年 (一五三六年) 十一月 播磨国 飾東郡 御着城 小寺氏館
驚いた。まさかあの牢人が、かの有名な山本勘助だったとは。
だが、確かに兵法への理解が深かった。今後、戦をする時、頼りになるだろう。
天文五年 (一五三六年) 十ニ月 播磨国 飾東郡 御着城 小寺氏館
さて、今俺は小寺家の内政の中核を成している。どういう事かと言うと、正条植えや塩水選、そして清酒の一件から父上から内政を半委任状態だ。
今、俺がしようとしているのは、イワシを干して乾燥させた物、そう干鰯を作っている。
干鰯は、肥料として優れており、簡単に大量に用意出来ることから、来年から使おうと思っている。
その他にも、全国の刀鍛冶を誘致して競争させる事で技術を磨かせている。因みに播磨で作られた刀は播磨刀とも呼ばれている。
他にも、清酒によって漆器の需要が高まり、木地師の者達が集まり始めている。
それと、我が領内の年貢は五公五民だ。重いと思うかもしれないが、この時代、六公四民、 七公三民、酷い所だと八公ニ民が年貢である事を考えたら軽い方だ。それに商業用作物も増えており、農民は米以外にも金銭収入がある。
そう、金銭収入があるのだ。
領民の息抜きにもなり、軍の強化にも繋がり、そして金銭収入が増える施設があるのだ。
その名を、競馬場と言う。
今現在、競馬場を作っているが完成は半年後の予定だ。
そしてもう一つ事業をしようと思う。
それは宝くじだ。
年始の初詣に行くと八割のひとは、おみくじを引くだろう。それは、その一年の運試しであるからだ。その心理を使って宝くじで運試しをしてもらう。勿論当たれば金を貰う事が出来る。...当たる可能性は低いが。
さて、年始に何人の人が宝くじに当たるだろうか。
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