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第三十七話

天文八年 (一五三九年) 一月 播磨 飾東郡 御着城 小寺氏館


「新年明けましておめでとう御座います!」


 重隆が家臣を代表して言った。


「明けましたおめでとう。さて、今日はめでたい新年だ。今年の目標を皆に伝えたら宴会だ。」  


 多くの家臣が宴会をしたくて堪らない様子だ。

 早く終わらせてやるか。


「今年の目標は山名を滅ぼし因幡、但馬、丹後を攻め取る事だ。では、宴会だ!」


 その年から小寺家では、新年にその年の目標を当主が言ってから宴会が始まる様になった。




 小寺家 石高 65万石

     支配してる国 播磨、備前半国

     兵力 一万九千五百



天文八年 (一五三九年) 一月 播磨 飾東郡 御着城 小寺氏館


 今から山名攻めに出陣する。兵力は一万だ。残りの兵は東の守りに使っている。


 山名の石高は三十一万石、兵力にして九千三百になる。一万対九千三百だ。今までと違い、かなり余裕のある戦いだ。因みに総大将は俺で、副将は勘助、加藤、小河だ。重隆はもしもの為に、置いていく。


「殿、今回の戦は如何言う戦略で行きますか?」

 

 そう話しかけて来たのは、勘助だ。


「そうだな、豊岡で決戦したいな。」


「そうですね、丹後、但馬、因幡は山ばかりで大軍を生かせませんから、まだ平地のある豊岡で決戦は賛成です。」

 

「そうか、山名は如何出て来ーー」


「殿!」


そう声を重ねて来たのは甲賀衆を率いる与右衛門だ。


「何かあったか!」


「ニつ報告が御座います!まず、一つ目は三好長慶が細川晴元に反旗を翻しました。」


「何故、三好は反旗を翻したんだ?」


「はい、三好が堺の代官にする様に願い出ましたが細川晴元に拒否されたからで御座います。」


「そうか、では二つ目は何だ?」


「二つ目は山名が二つに分裂しました。」


「は?...山名は馬鹿なのか?よく分からん。詳しく頼む。」


「はい、山名豊定が山名祐豊から独立しました。経緯としましては山名祐豊は反尼子派なのですが、山名豊定は親尼子で度々対立しておりました。それで山名豊定は尼子の支援を受けて独立しました。」


「尼子の支援か...何か裏がありそうだな。尼子の忍び鉢屋衆の動きは如何だ?」


「それが全く分からないのです。」


「動きが無いのか?」


「いえ、鉢屋衆を探りに行った者が皆、消息を断つのです。」


「どこで消息を断つ?」


「堺と京です。」


「何か工作をしているのか...」


 尼子晴久いや、こんなに策謀の臭いがする事をするのは尼子経久か。何を考えている尼子経久。





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― 新着の感想 ―
[一言] ここからは、戦国時代下克上の大成功者である三好・毛利との拡大競争ですわな。 上手く三つ巴か二強に成って、その後の成長株(信長や家康など)の伸びしろを潰したいところ。
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