第三十三話
天文七年 (一五三八年) 九月 播磨国 飾東郡 御着城 小寺氏館
毛利から姫が来た。しのと言うらしい。
整った顔立ちをしていて中々の美人だ。
そして婚儀の宴会が終わり今部屋に二人きりでいる。
「小寺政職だ、これから夫婦として宜しく頼む。」
「しのに御座います。此方こそ、末永く宜しくお願いします。」
挨拶をし合った。...困った。緊張するし前世を含めて女性経験が無いから何をすれば良いのかも分からん。家族の話でも聞いてみるか。
「お主には姉がおるのだろう、何処に嫁いでいるのだ?」
「姉は幼少の時に高橋氏の人質として行き、父上に滅ぼされる時に殺されました。その為私は父上や母上に愛されて育てられました。」
地雷を踏んでしまった。悲しい顔をしている。てか、謀神に愛されているとか言っていた。此処で悲しませた事が謀神に伝わったら何をされるか分からん。早く謝らなければ。
「それは悲しい事を聞いてしまった。すまぬ。この通りだ。」
そう言って頭を下げた。
「いえ、お気に為さらないで下さい。」
その後、顔色を伺いながらたわいも無い話をした。
「そろそろ、当主としての仕事をしたい。」
そう言って一緒に布団の中に入った。
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