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第十九話

天文六年 (一五三七年) 三月 播磨国 飾東郡 御着城 小寺氏館


 今から論功行賞を行う。


 「時間が掛かったが今から論功行賞を行う。一等

功賞は宮崎甚七だ。父上が本陣から離れている間指揮を取り尼子軍一万を引きつけた功だ。前に出よ。お主を千石から三千石に加増し、金、百貫を与える。」


「有り難き幸せに御座います!」


「二等功賞は渡辺弥三郎だ。お主は敵の殿であった佐世清宗を討ち取った功だ。前に出よ。お主をこの功で五百石から千ニ百石に加増し、金、七十貫を与える。」


「有り難き幸せに御座います!」


 この調子で論功行賞を行い、俺の傅役である黒田重隆は三千石から五千石へ加増し小寺家の筆頭家老に任じた。山本勘助は俺の代わりに軍の指揮を取ったとして千石から三千石に加増した。



天文六年 (一五三七年) 三月 播磨国 飾東郡 御着城 小寺氏館


 今から当主として初めての評定を行う。


 評定の間に入ると左右にいる家臣全員が平伏した。...とても居心地が悪い。早く座ろう。


 俺が座ると顔を上げた。一度家臣達を見渡してから始める。


「俺は小寺家を継いだ。そこで皆に俺の目標を共有したいと思う。俺は三年以内に播磨を統一する。そして我等の周囲にいる大国達に対抗出来る様にしたい。皆、着いて来てくれるな?」


「「「はっ」」」


「では何をするかだが。富国強兵と殖産興業をする」


「富国強兵は分かるのですが、殖産興業とはどうゆう意味なのでしょうか?」


 そう聞いて来たのは、小寺家の文官として名を馳せている長浜河内守長秋だ。


「生産を増やし産業を起こす事だ。それでは具体的に何をするか。まず、富国は正条植えと塩水選、干鰯を蒔くのと苗床栽培、領内の道を整備し、関税を取らない様にする。」


「殿!領内の道を整備すると敵に攻められ易くなりますぞ!」


「勿論、分かっている。だから国境には沢山の兵を置いておく。それに俺らから攻めれば問題ない。」


「道の整備は分かりました。ですが関税を取らない様にするのは如何なものかと。中には関税が主な収入の者もおります故。」


「そのための殖産興業だ。生産量を増やし産業を起こす事で税収を増やす。例えば石鹸、刀、漆器、清酒、塩だ。」


「申し訳ありません。石鹸とはどう言うものなのでしょうか?」


「石鹸は使うだけで疫病が少なくなる物だ。まあ、衛生的になるのだ。」


「なるほど疫病が減るのであれば必要でしょうな。」


 どうやら納得した様だ。

 これからどんどん内政が楽しくなるぞ。




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