よくある日常
とたとたと
私の朝は、衣擦れの音から始まる
朝一の光の中にあなたが
動く姿をまだ目覚めてない眼で
眺めていた。
衣擦れの音が終わると共に切なさが
覚醒へと促す。
あぁいってしまうのね。
しばらく会えない。
そんな気持ちに心を取られている間に
扉の向こうにあなたが消えていく
鼻先がツンと痛みを帯びた
胸の当たりがずんとおとをたてる
私も連れて行って
あなたのそばにいさせて
あなたがいないと
死んでしまう
羽化したように
溢れてこぼれ落ちる
お願い一緒にいて
声をきかせて
こっちを見て
無常にも扉が音を立てて閉まった
その瞬間いつもの事だと
自分自身に納得を求める
私が感情をくいあらす
あの人が愛しているのは
私だけ