1話
気まぐれ投稿。気まぐれ更新。気分が乗ったから何となくこういうのが読みたいと書いてみた所存。後某氏が鎧姿の女の子が好きだと言っていたのを思い出しました。
小さい頃から料理とかを作るのが好きだった。
体が大きくてかわいい服が着れなかったから小さい体と可愛い洋服に憧れた。
だから、私がこのゲームで小さな女の子として可愛い服を着ている事は必然だったのだと思う。
ゲームの中では、自分のコンプレックスや現実での煩わしさから離れて自由に出来る。
『上司』や『お客様』の無理難題精神攻撃もない。お金は無限に稼げるから好きなことに全部使っても問題なし。性格のきっつい同僚や社畜の巣窟である職場もないから伸び伸びと出来た。
まさに私の望んでいた場所。私が唯一心を落ち着けられる場所。それがゲームの中だった。
目を閉じているのにあまりにも眩しくて堪らず腕で隠す。そして目が漸く慣れた頃にゆっくりと目を開ける。
眩しいのは嫌だからってゲームの設定項目から控えめにしていたはずなのに……。
「ほぇ?」
確か私は一面土も動植物も紫の大陸の『魔大陸』でプレイヤー同士の攻防戦をしていた筈。
他のプレイヤーにやられた記憶もない。モンスターにやられるヘマはしない。
「どうなってるの……?」
周りに見えるのは鬱蒼と茂る緑。ここは森の中にある開けた場所の様だ。
「何でか鎧も脱げてる……『着装』」
何もない筈の服の上に鎧が現れる。鞄に入っている任意の装備を一瞬で装備する『着装』は、鎧を身に着けるプレイヤーが運営に着るのに時間が掛かりすぎるからと苦情を出して実装されたシステム。
他にも大量のアイテムを一気に鞄に収納する『収納』等、魔法スキルでも技能スキルでもないこれらはシステムスキルと呼ばれていた。
モンスターに遭っちゃったら大変だし、一応フル装備でいよう。ここのモンスターのレベルもわからないし……。ゲームに新しいアップデートでも入ったのだろうか?
取り敢えず、まずは森を探索だ!
二時間程探索をした結果……。沢山の森の恵みを手に入れて現実を突きつけられました……。
薬草、食材、その他素材が沢山手に入った。今は全部魔法の鞄に収納されている。
と言ってもゲームの設定で鞄は見えない設定にしていたから、傍から見れば何もない場所からアイテムを取り出している様にしか見えないだろうけど。
そして、ここはゲームではなく現実。システムメニューやマップが表示されないことからもそれは明らかだった。ログアウトも出来ないのはまずゲームとして有り得ない。
まさかのゲームとよく似た世界にゲームキャラのまま転移してしまったという奴。
「私は小説の主人公か何かなのぉぉぉぉぉぉ!?」
私の叫びは森の隅々まで広がっていった。
続きは皆様の評価PVブクマ数等によって書こうと思います。いっぱい評価してくれれば長く続くかも?