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涙が滝のように流れているがそんなこと気にしてられなかった。
ここぞとばかりに私はいままでの不満をかずちゃんにぶつけた。
「子どもっぽいって言われるかもしれないけど、私はかずちゃんのことが好きだからかずちゃんからそんな言葉を聞きたくなかったから・・・・だから・・・・」
もう自分でも何を言っているか分からなくなっていた。
でも、気持ちはすっきりしていてかずちゃんに会うまでの不安な気持ちはどこかへといってしまったようだ。
「悪かった・・・ちゃんと琉依のこと好きだよ。琉依が俺のこと好きだってわかってて俺、琉依の気持ちに甘えてた。それと、琉依とは逆にいつもうすぐ三十路近い男が嫌になるのか不安で堪らなくて・・・いつ別れを告げられてもいいようにって正直、距離を作ってた。仕事が忙しかったのも事実だがな。」
ギュッと私を抱きしめ安心したように息を吐くかずちゃん。
不安だったのは私だけじゃなかった。
それがとてもうれしくてさっきまで泣いていた私は笑いが止まらなくなってしまった。
「笑いすぎ・・・」
そんな私の笑い声を聞いてバツが悪そうに呟くかずちゃん
「そうだ。誤解していたみたいだからいうが、電話するなって言ったのは周りに部下がいるわけで・・・その・・・・」
かずちゃんがその続きを言うことはなかったがなんとなくわかってしまった。
上司としての立場と、からかわれる対象にんるのが嫌だからだ・・・
仕事のことはなんとなくわかった