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今日・・・
私の誕生日を覚えていてくれたのだろうか?
そんな思いが頭をよぎったがすぐに私は画面を戻し、リダイヤルからかずちゃんの番号を見つけ通話ボタンを押した。
無機質な音が耳に響いた。
と、同時にどこからか携帯電話の音が鳴り響いた。
かずちゃんのと同じ着信音・・・
家の中では誰もその音を使っていない。
もしかしてと淡い期待を胸に抱いてドキドキしながらも
電話を耳に当てたままパッと後ろを振り向いた。
そこには、開きっぱなしになっていたドアに寄りかかってこちらを見ている男性がいた。
「おかえり」
久しぶりに聞く電話越しじゃない声・・・
耳に当てままだった電話に手を伸ばし取り上げられた。
「・・・なんで、いるの?仕事は?」
通話中の電話を切り、傍にあった机に乗せた。
「今日は休みをもらった。まだ、学校の時間だってわかっていたけどどうしても琉依に会いたかった。」
放心状態の私の頬に手を伸ばしそっとふれた。
「・・・別れるの?」
かずちゃんに会えたことはすごくうれしかった。
でも、ずっと脳裏から離れない気持ち・・・
「・・・・琉依は・・・・別れたいのか?」
私の言葉に頬にふれていた手がビクッと反応し、消えそうな声で発せられた。
かずちゃんの顔を見ることが出来ずに私は視線を下に落としていた。
そして首を横にブンブン振った。
口を開いてしまうと泣いてしましそうだったから。
「ごめんな・・・」
頬からそっとかずちゃんの手が離れた。




