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ただ、かずちゃんにも意見が聞きたかったのだ。
だから一度せかされた時ふざけて『お嫁さん』と書いてみた。
いや、半分は本気だったりするけど・・・
きっとかずちゃんに言っても関心すらもたないのではないか・・・今のように・・・
そう心のどこかで思っている。
だからか、メールでも出来る相談を直接したいという理由で後延ばしにしている
自分がいる。
そして、今現在時計の針は20時を指していた。
かずちゃんからの連絡はまだない。
いつも私から連絡しないとかずちゃんは返事をしてくれない・・・
「10歳も年上なんでしょう?大人の人から見たら私らなんて単なる子どもじゃない。もう、相手するの飽きたんじゃない?だいたい、お兄さんと同じ会社なんでしょう?お兄さんが家にいて何で上司の彼が残業なわけ?いい加減に目を覚ましなさい。」
そんなことないもん・・・
かずちゃんから連絡もなく親友に愚痴を言うために電話したのに、なぜか遊ばれているのに気付けと諭すように言われた。
私は、その言葉にムカツキ何も言わずに電話を一度切った。
そして、すぐさまリダイヤルから『峰山 一馬』を探し出しプッシュした。
お願い、今日くらいは・・・
そう願って電話した。
数回コール音がしたのち、聞きたかった声が耳に響いた。
『どうした?』
出るなりいきなり用件を言うように求めるかずちゃん・・・
「・・・今日も会えないの?」
不安な気持ちを押し切って私はそう言った。
しかし、私の脳裏にはさっきの親友の言葉が頭から離れずこだましていた・・・
[飽きたんじゃない?]
『まだ終わらない。』
予想していた通りの答え・・・
『仕事中に電話はするな。用があるならメールにしてくれ。』