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第一章恋生 卯月(蕾恋)

 春が嫌いなリョウスケ。そんな春の時期にふと友人に誘われ地下アイドル4人女の子グループ、アプリーレのライヴに行った。そのライブはリョウスケの知らない興奮と感動の空間を経験させてくれた。その後リョウスケはアプリーレのライヴのたび通うようになる。そしてアプリーレメンバー、チグノをリョウスケは、あるきっかけで推しになる。

 春は別れと出会いが交差する時期だ。そんな春がぼくは嫌いだ。


 この生温い、くすんだ薫風が頬を何度も行き過ぎるだけでゆうつになる。その度ぼくは生いたばかりの桜花に視線を求めた。


 その桜花は笑顔をふりまく人ばかりで余計に桜花はほっこり映えるように咲いていた。ぼくはそんな桜花を悠長な気分で見ることはできなかった。


 何故なら桜色に染まる時期は、誰もが嫌顔でも押し出され前に進むシーズンだからだ。


 だから誰もが不安と期待を背負って勇気を出して前に進まなければならない。ぼくは期待より、その不安の方が先だ。


 そんな時、ぼくはチグノと出会った。まるで子犬が雨の中、ずぶ濡れになり怯えた目つきのような瞳のチグノだった。でもアイドルとは知らなかった。


 それからは、お互い腫れ物に触る傷を舐め合うような、そんな弱々しい言葉からスタートした。そんなぼくとチグノの小さな物語はスタートした。


 花粉の入り混じる不純物混じりの空気を吸うたび、体内に眠る細胞がチグノを呼び起こす。ぼくはチグノが大好きだ。


 チグノもぼくのことが好きな••••••はずだ。けど、きちんとチグノから聞いたことはない。


 ただ、ぼくが誘うといつも笑顔で着いてきてくれた、それが理由だ。


 嫌なら断るはずだ。けどチグノは、いつも着いてきてくれた。だからチグノはぼくのことを好きだと勝手に思っている。今も同じ気持ちだ。


 ぼくはチグノのことを考えると、この嫌いな春をチグノが調和し気分を穏やかにしてくれた。だからもう少しチグノの話しをさせてほしい。


「リョウスケさん、泣いてるの? 大丈夫よ」


 看護師の女性がベッドの上に寝転んだぼくに微笑んで励ましてくれた。いつもぼくは誰かに励まされて生きることしかできない。


 だから2年も長く20才まで生きてこれた。ぼくは小さい頃から病弱だ。


「何だか嬉しくて」


 看護師に向かって素直に出た言葉だ。

「誰かのために移植するって、こんなご時世で偉大なことよ」


 看護師がぼくの流れる涙をふいてくれた。

 ぼくはチグノのことを意識がなくなるまで思い返した。

 閲覧してくださりありがとうございます。誰しも甘酸っぱい恋愛経験はあると思います。そしてその恋愛の核には純愛の種があります。

 その読者のピュアな部分をくすぐれるようなストーリーになればと思い出筆してます。

 これからも気楽に遊びにきて下さいね。また感想やこんなテーマをストーリーに入れてほしい方は教えて下さいね(入れられなかったらごめんなさい)そんな身近にあるピュアを書きたいと思います。

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