7 父の手紙
宿にて
「明日は父さんと母さんに会いにいこうかな」
「え? 今日の朝、俺が家を出たのはどうたらこうたら言ったばっかだよ」
「いや、これからもっと危険な所に行くからな」
「危険な所って?」
「ダンジョンだ」
「それならいつも行ってるし、なんなら数十分前にダンジョンから出てきたばっかじゃん」
「新しい所だ」
「そんなに危険なの?」
「ああ、なんたって俺が行こうとしているのはラグナ大迷宮だからな」
「えっ、急になんでそんな所に⁉︎」
「それが……父さんから手紙が来てな」
「いつの間に⁉︎」
「それで父さんからの手紙を訳すと、用は魔王を倒して来いって話なんだよね。で、そのためにラグナ大迷宮で力をつけてこいって」
「なんで急に?」
「分からないけど…多分、勇者だから?」
「ふ〜ん」
「だからアリスには安全な父さんの所へ行って欲しいんだ」
「分かった。 いいよ。 その代わり、絶対魔王を倒して、生きて帰ってきてね!」
「分かった」(それフラグ……)
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俺はアリスを家に送った後、ラグナ大迷宮へ向かった。
途中、村や町によりながら、2日かけてラグナ大迷宮へついた。
ラグナ大迷宮編
開幕