リィムとソードとヒィユ
「ごめんなさい、エリクのことを使ってしまって。でもありがとう、ソードくんたち考えてくれるといいな。」
そう言ってリィムは部屋に行った。
俺も部屋に行きベッドに横たわった。
するとロストが出て来て俺に言った。
「エリク、どうしてリィムは二人を連れていきたいのかな?妄想のこと秘密にしてるなら連れてったら大変だと思わないか?」
「そうだよな俺もそう思う。
でもきっとリィムにも何か考えがあるんだよ。
それがなんなのかわからないが。」
きっと今リィムもコリンと今日のことを話してるのだろう。
どっちみちソードとヒィユが来る、来ないは明日わかることだ。
今日のところは寝よう。
ロストも消え俺も寝た。
次の日俺はいつもより早く起きてリィムの部屋に行く。
トントンとドアを鳴らしたがリィムの返事がない。
「リィム?開けるよ?」
俺はドアを開けた。
でもそこにはリィムがいなかった。
どこに行ったんだろ?そう思い外に出た。
「あっおはようございます。」
リィムが笑顔で答える。
コリンもふわふわ飛んで俺にあいさつをしてきた。
コリンの声を聞いてロストも出てきた。
二人は部屋で遊んでくると言っていなくなった。
リィムと俺の二人きりになったから俺は聞いてみた。
「どうしてリィムは二人を連れて行きたいの?妄想使いのことを秘密にしてるのに。」
俺の言葉を聞いてリィムは静かに答えた。
「あたし昔のことよく覚えてないけどエリクと初めて逢った場所で二人とも初めて逢ったの。」
そのときリィムは草原に倒れてて起きたら二人が顔を覗かせ起きた起きた‼と喜んでたらしい。
詳しく聞くとリィムを発見したとき体は傷だらけでボロボロに、死んでるんじゃないかと思ったって言われたらしい。
「それから傷が癒えるまであの二人のお城に置いてもらったの。身元を心配してくれた王様があるときあたしのこと調べたら妄想使いってことがわかったの。」
リィムのことを危ないと思い城を出ていかされてなかなかソードたちに逢わせてくれなくなったわけだ。
ソードたちには本当のことを言ってないらしくてリィムが妄想使いってのは王様以外今も知らないらしい。
「じゃ尚更そんな二人をどうして旅に着いてきてほしいの?」
「本当のあたしを知ってほしい。そしてもしかしたらあたしたち以外でも妄想使いがいるかもしれないでしょ?次の王様はソードくんだからそう言う人にも自由に過ごしやすい国を作ってほしいの。」
なるほどと思いでもわざわざ旅に出てリィムが妄想使いでした。って言うことを分からせなくてもいいんじゃないか?
今言うのはダメなのか?
俺はリィムに言った。
「今更言っても信じてもらえないだろうし気持ち悪がれてしまうかもしれないでしょ?もし旅に出たときに誰かのために使う妄想を見せてたくさんの人に喜ばれたらそれは理解してもらえるかなと思ったのよ。」
リィムもきっと二人に本当のことを言えなくて凄く悩んでたんだな。
自分だけが特別でそれをまわりに知られたら危ないと言われ。
「そうか、でも着いていくってなったら二人を危ない目に合わせるかもしれないんだぞ?自分の意見ばかり通してたって満足するのはリィムだけだ。それはわかってるのか?」
俺は自分もろくに守れないのに他の人まで守るなんて自信ない。
リィムには力があるかもしれない。でも自分入れて三人もなんて無理がありすぎる。
だから少し強く言ってみた。
「ソードくんはね、実は剣の達人なのよ。ヒィユちゃんは怪我とかを癒す力があって魔法みたいなの。」
だからそう言う意味も込めて一緒に旅に出たいってことらしい。
それなら俺も尚更着いてきてほしいと思ってしまった。
とりあえずリィムの話を聞けたから準備をして二人のところに行き結果を聞きに行こうと思った。
俺たちはご飯をパパっと食べて家を後にした。