第4話 Q&Aコーナー
アッペレザス村の名産品は豊かな海産物と喋るオレンジ『ガブリチュウ』。
皮を剥かずに齧り付くとオレンジの『顔面』とチューしてしまうころから名付けられた。
果実の直径は73~80mm、平均IQは50未満、髪の毛に強いカールの掛かった個体は珍重される。
村の名産品として栽培されているが、近年は寂しい老後のコミュニケーション相手として家庭菜園でも好まれる。
また、その味は無類である。
皮を剥く際の断末魔にも似た絶叫は村の風物詩として古くから親しまれてきた。
ほら、今だって耳をすましてごらん?
───『ギィィィイヤ゛ァ゛ァァァァアッッッ!!』
ね?
◯
『アッペレザス村のことなら、僕らに任せときな』
『何でも聞いてくれよな。なんたって僕らマブダチさ』
Q.アリシア・パリ・テキサスをご存知ですか?
『アリシアの姉ちゃんのことなら、僕らに任せときな』
『何でも聞いてくれよな。なんたって僕らマブダチさ』
Q.記憶を失くしたそうですが本当ですか?
『そうさ、僕らとのランデ・ブーのことすっかり忘れてら』
『聞きたいかい?聞いてくれよ。僕らのランデ・ブー』
Q.彼女は現在この村に居ますか?
『たりめーよ、離れたって戻っちまうのさ』
『僕ら惹かれ合うS極とM極さ』
『ちな、僕らがSで姉ちゃんがMさ』
『へい兄弟!そいつはオフレコだろォ!』
Q.アリシア・パリ・テキサスの今朝の動向は?
『今日は昼までネンネさ』
『ゆうべはお楽しみだったなァ兄弟!』
Q.では、それ以降の動向をご存知ですね?
『アルキメデス少年ボーイとネンゴロだったぜ』
『日暮れまでお散歩して』
『耳元で囁くのさ。”今日はパパもママも帰ってこないんだ”ってな』
『認めたかねーが、イカすガキだぜチキショー』
Q.今晩はアルキメデス宅に泊まるのですか?
『あーそうさ。泊まるだけで済めばの話だがよ』
『少年ボーイも男が試されるってモンさ』
Q.聞きたいことは以上です。
『おいおい、もう行っちまうのか?』
『んじゃ、今度はコッチからイロイロ聞いちゃぜ?』
Q.結構です。
『つれねェぜ。あんさん昔っからそうさ』
『しっかし、あんさんまで記憶ソーシツとか処女ソーシツとか言わないでホッとしたぜ』
『アリシアの姉ちゃんが帰ってきたってこたーよ』
『そりゃあ、あんさんも戻って来る頃合いだと思ったぜ』
『ナァ……』
『”メルちゃん”よォ……』
Q.そうですね。では最後に一つ。
『なんだいメルちゃん』
『何でも聞いてくれよな。なんたって僕らマブダチさ』
Q.いただきます。
『ん?』
『は?』
『え、ちょ』
『僕らまだ熟してな……』
『ギィィィイヤ゛ァ゛ァァァァアッッッ!!』
『ギィィィイヤ゛ァ゛ァァァァアッッッ!!』




