表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大魔王様ついてきます! ~ 最強の部下は大変なのです ~  作者: 水砲


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/113

34. 未知との遭遇 1

「それじゃあ、今週のチャレンジャーは誰かなぁ~?」


随分魔王軍の軍事演習も明るくなったものだ。

これもまた勇者ベッチー効果とでも名付けるべき流行か。


週の始まりに行う勇者との模擬戦は、随分と団員たちに人気があると聞いている。


恐れることなく勇者と剣を交えて、技能と克己心を高めようとする。魔王国を守る軍人の鏡たちだ。


週に一人決まる挑戦者を目指すため、軍内でも激しい競争が行われており、それもまた良い。


切磋琢磨、お互いを認め合い競い合うことで、それぞれがより高見へと向かう。

仲間内で傷をなめ合うのでなく、お互いが競いあう。

その機会を与えた勇者ベッチー、そして機会を迷わず掴む魔王軍。

ワレは影から見守ろう、お主達が高見を目指せるように。


「軍部の予算30%増額!!」


「はっ!」


大魔王様のお忍びに御供して軍部を見学していた宰相ジルベスト、まさかこうなるとは思いもよらず。

さりとてそんなことをおくびに出すほど甘ちゃんではなかった。


「勇者殿、今週はこいつに稽古をつけてやってくれ」


新団長のダンから紹介を受けて、全身鎧に鉄仮面までかぶった重量級の猛者が現れた。


顔は見えぬが・・・ふふふ、やってくれるわ。


「え?大魔王様、あれって・・・」


ジルベストが立場を忘れて普通に話かけてくるのも随分と久しぶりのこと。

忍んで見に来たかいがあったというものだ。



勇者としての役目をはたさなきゃ。

筋を伸ばして事故のないように、屈伸しておく。


するとガシャン、ガシャン、と鎧を響かせ、騎士が出てきた。

今週の挑戦者、でもこんなのいたっけ?


たいていの団員は指導したり手合わせしたりで、動きを見ればわかる。


人も魔人も、その動きには大なり小なりくせが出る。

私くらいの達人になれば、動きのクセだけで誰かわかるんだけどな。


週の頭にご褒美でやってあげてる模擬戦、おかげでみんなも随分熱心に訓練してくれるし、模擬戦の狙いも大魔王様にも伝わるころかな?


どうみても強くなったでしょ、この人たち。


それもこれも誰のおかげかしら、フフフフフ。


おほめの言葉、じゃすまされないわよ。

頭ナデナデはマスト、一緒にお出かけくらいはほしいところね。

今、この瞬間にも見られてるかもしれないと思うと、気合はいるわー。


ダンの掛け声で模擬戦が始められた。


「よろしくおねがいしまーす。おてやらわかに、ね?」


あれ?

みんなだったらうれしそうに返事くれるのに、スルーされた。


鎧男は返事もなくペコリと礼で頭を下げる。


ちょっと傷つくんだけど。

っていうか、アレ、だれ?


よくみると武具がいつもの模擬刀じゃなくってランスだし。

あんなの、かわして懐に入ってズドン、ね。

自信なくさないようにしてあげないとだなー。


フオン、と音が聞こえたと思ったら、顔のすぐ横にランスが突き抜けた。


へ?


突き抜けたランスをそのまま横に払われて、あ、しまった・・・


その直後に強い衝撃を横っ面に感じて、灼熱の痛みが頭を突き抜けた。


視界が黒く染まり意識が消失した。



「これならわかんねーだろ」


ガチャリ、ガチャリと鎧を付ける。


重ったるい鉄仮面まで被る。

全部で30キロくらい?これに10キロはあるランスを使う。


団員が受けてる模擬戦を経験することが目的だから、ガッチリハンデを付ける。

勇者はこっちが誰か知らないっていうのもあるし、やるのは殺し合いじゃないし。

むしろ、修正した方がいいところを教えてもらえるように、わざと動きがダサくなるようにして、いろいろ教えてもらう。

どんな教え方かも興味あるし。


大魔王様の秘書アンジェリカ、それでも知ってる人たちには裏のアンジェリカ。


得意技は暗殺。


特性としては圧倒的な速度、隠密性、得意なのは暗器の取扱い。


初動を感じさせずに背中にとりつき、急所を暗器でひとつきが基本。

ただし、潜入した際の状況次第だから、武器は大物から投擲型、弓、何でも使える。


「よろしくおねがいしまーす。おてやらわかに、ね?」


あいかわらずの勇者ぶりっこ、イラっとする。


武具は今回はランス。

模擬刀みたいな刀より先が丸まっているランスの方が、いざって時に思わず殺さずに済むでしょ。

直線的に突くか、横に払うか、どっちにしてもぶん撲る系。

殺す系じゃないけど、わたしの特性的に突く動作が慣れているし。


アタシの突きがどんな反応するのか見てみたい。

初動を気取らせないのがあたしの本質、刀と違って槍やランスは正面から直線で突くと動作を感知しずらい。

少々重くても、私くらいになると実際には関係ない。

魔力で筋力増強するから。


模擬戦開始。


まずは小手調べ、イラッとしたので顔スレスレについたらどうでる?


「ふっ」


フォン、と音がして勇者の顔すれすれにランスが通ったのに、勇者はまるで反応しない。


油断?こっちをみくびってんの?・・・なめすぎでしょ。

バカにされてるのかしら?

カチンときたので、顔の横のランスをそのまま横に払って勇者の顔を殴り飛ばした。


・・・吹っ飛ぶ勇者。


あ、しまった。

勇者、落ちた・・・・

いいね 宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ