第四話 この世界はゲームっぽい
とりあえずパネルの気になる部分をいじってみる。
所持ポイントと書かれたところを押すと、別のウィンドウが現れる。
見た感じ説明か。
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ステータスポイント
伸ばしたいステータスを伸ばすことができる。
1ポイントにつき5。HPとMPは1ポイントにつき10上昇するが、レベルアップ時に自動的に10ずつ増える。
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なるほど。勝手にステータスが上がっていくタイプじゃないらしい。
それならこう言う世界でやってみたかったこともできるかな。夢でも構わん。
次はレベルのところをタップ……また別ウィンドウか。
そちらに目を走らせる。
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レベル:1 次のレベルまで:EXP 20
経験を糧に成長する成長度の指標。
モンスターを倒したり、生産を行なったり、人生経験を積むと経験値(EXP)が手に入る。
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マジでゲーム世界めいた説明だった。とりあえず邪魔なウィンドウは……どうやって閉じるんだろう。訳がわからないのでいろいろなところにスライドさせたりいろんな箇所をタップしたりしていると、急にいじっていたウィンドウが消えた。
「元のパネルにスライドさせれば消えるのか」
じゃあ元のやつはどうやったら消えるのかと言うと、念じたら消えた。
ここだけなんか適当感漂うな……。
出す時も念じればいいらしい。
後は……これか。
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初期装備(選択されていません)
最初に装備する武器。持つ武器は変更可能だが、初期装備と同じ種類の武器を持ち続けると武器補正が働く。
[選択してください]
大剣
剣
双剣
杖
長刀
太刀
刀
双刀
双短刀
槍
双槍
クナイ
爪
針
鞭
鉄扇
弓矢
水晶
魔法銃
爆魔
ブーメラン
大槌
トラップ
刃羽
大盾
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んー、ここら辺は他の4人と要相談だな。
一旦ステータス欄を見るのはやめて、他のところに目を向ける。
装備は頭とか体とか分かれるタイプかー。昔ながらのコマンドRPGって感じ。
スキルは・・・一応種類ごとに分かれるのか。
攻撃に防御にバフにデバフに耐性、ステータス・・・ステータスは多分STR+10とかそういう系だろうな。で、その他・・・その他?
その他の欄には唯一[鑑定]というスキルがある。
んー、確かに鑑定スキルはテンプレだけど、もっと他にないのかな・・・攻撃系スキルとか。自分で覚えろってことですかね。
まあ、一応見てみよう・・・。
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鑑定 I
万物の詳細を知ることができる。スキルレベルによって見ることのできるステータスの範囲は広がる。実力差がある場合はその限りでない。
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ふーむ、予想通りだ。
実力差があったら通りにくいのもそうだし、使っていったらスキルレベル上がる感じのもそんな感じ。
ただ、使えるってわかると使いたくなるので、適当にそこら辺の木を鑑定してみることに。
どうやって使うんだろう。とりあえず詠唱するか。
「『鑑定』」
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ツナシュ
主に森の南側に見られる常緑樹。一年を通して夏同様の青々とした葉を広げる。
虫にも強く、建材として用いられることもある。
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おー、こんな感じか。新鮮。
建材に使えるのか。しかも虫にも強いらしいし、ほんのり欅とかそういう類の香りがするから、匂いで虫を追い払う木なのね。なるほど。
私が鑑定している間に、後ろでガサゴソいう音が聞こえてきたのでとりあえず起きた場所に戻ろう。
戻ってみると、他4人が起き始めていた。
野生生物じゃなくてようござんした。
「グッドモーニング諸君。とりあえず驚かずに聞いて欲しいんだけど異世界に来てしまったっぽい」
「それは驚くなという方が無理では?」
「それな」
「現実感ないね!」
「・・・ナゼコウナッタ」
朱夏、それはそう。
金央、同意するのも無理はない。
秋白、それはそう。
氷人、現実逃避しないでください。
2022/5/21 ステータスポイントの説明を変更。1ポイント使用でのステータス上昇値を20→5としました。
理由としては、超インフレするからです。インフレするといろいろ不都合なので…。
追記:上記に従い、HPとMPの上昇率が40→10となります。