ネタキャラ、もしくはネーミングセンス
すみません!
投稿が少し遅れました!
ラプラスの解析のおかげでスムーズに加速状態から止まることが俺は、ボス部屋前の扉へと歩みを進める。
「そういえば、この階層はショートカットできなかったのか?」
《無理だよ。ボス部屋のある階層は他の階層と違って流れる魔力に斑がないから。この場所でショートカットなんてしたら生き埋めになっちゃうよ》
「なるほどな。まぁボス戦すっ飛ばして先に進めるっていうのもなんだか変だしな。別にいいか」
《ん。――――ん? いや、ちょっと待って、もしかしたらできるかも》
「……本当か?」
《多分だけど》
おお。さすがラプラスだな。俺にはまったくもって思いつかない。
いや、一つだけ思いついたことあったわ。
その名も、『【ダークネスドミネーション】で風穴開けちゃおう大作戦』だ。
……うん。自分で言ってて頭の悪い作戦だって思うよ。
でも案外できてしまいそうなところが【ダークネスドミネーション】の恐ろしいところだな。
俺がそんなことを考えていると、ラプラスが口を開いた。
《扇が少し前に創った魔剣、【ヒガンバナ】を使うとできるかも》
「【ヒガンバナ】か。そういえばそんな剣も創造してたな。すっかり忘れてたよ」
俺はラプラスに言われて考える。
確かに、魔力の斑がないのなら俺自身の手で作ってしまえばいい。至極簡単なことだ。
しかも【ヒガンバナ】はそれにうってつけ。
いやむしろ、このためにあるんじゃないかってくらいおあつらえ向きの能力だ。
だが、それでいいのだろうか。
なんというかボス戦をとばすって物凄くずるい気がするんだが。
まあ、ショートカットしてる時点でズルも何もないんだけどな。
それでもまあ、個人的なことを言わせてもらえれば、
「俺は、できればボスとは戦っておきたい。今は少しでもユリスと戦うための力が欲しいからな。増やしておくに越したことはないだろう」
《んー、確かにそうだね。それで? その心は?》
「俺が単純にボスと戦いたい。以上」
《ふふ、扇らしいね》
「だろ」
《うん。そう言うことなら私も手伝うよ。できることは少ないと思うけど》
「いや、そんなことはないだろ」
《そうかな》
「そりゃあそうだろ。というか、ラプラスが何もできないなんて言ったら、この世界の奴らほぼ全員が役立たず以下のゴミ屑レベルになるぞ」
《そう? えへへ、ありがと》
俺がそう言うと、ラプラスは照れくさそうに顔を赤らめてそう言った。
やっば。我が権能ながら可愛すぎる。
もうね、世界一かわいいんじゃないかってくらいかわいい。
俺はその可愛さに惹かれて思わずラプラスの頭を撫でた。
深紅の髪がゆさゆさと揺れる。
それと同時にラプラスから《ん~》という気持ちのよさそうな声が漏れる。
俺はその姿に再び癒されたのだった。
さて、改めてボス戦といこうか。
俺は巨大な扉に手をかける。
「ラプラス。念のためすぐに相手を《鑑定》できるように準備していてくれ」
《ん、了解。《解析》も任せて》
「ああ、頼んだ」
《扇、気を付けてね》
「おう」
そう言うと、俺はゆっくりと巨大な扉を開いた。
キュエェエエエエエエエエエエエッッッ!!!
部屋に踏み込んだ瞬間、甲高い叫び声が聞こえてきた。
俺は声のする方――部屋の中央へと視線を向けた。
「……なんだ、あれは……」
ボスを見た第一声がそれだった。
あまりにも予想外過ぎて違う言葉がでない。
まさかあんなものが出てくるとは……完全に予想外だ。
それは、一言で言うと『巨大な鶏』だった。
そうとしか言い表しようのない姿をしている。
何より、それを証明するがごとく頭には立派な鶏冠がそびえたっているのだ。これを鶏と言わずしてなんという。
だが、その鶏には決定的に違う部分があった。
まず、サイズがでかい。
家はゆうに超えていると思う。
少し鶏にしてはデカすぎないか、と思わなくもないが、一応ボスなのでツッコまずにいた。
そして次だ。次が一番目に見えて違う部分だ。
色が黒い。あと、なんかめっちゃ黒いオーラ出てる。
その鶏の色は真っ黒だった。
もともと白かったはずの羽は、カラスのように真っ黒に染まり、その上変なオーラみたいなものを漂わせていた。
と、そこでラプラスの《鑑定》の結果が表示された。
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ダーク オブ チキン ?歳 性別無し 魔物 レベル85
・筋力:24700
・魔力:19870
魔法
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能力
【威圧】【咆哮】【超再生】【超硬化】【闇撃】【闇纏】【闇操作】【闇化】【闇増幅】【闇創造】【跳躍】【剛撃】【重撃】【剛脚】【重脚】【加速】【物理耐性:大】【魔法耐性:大】【筋力増強:大】【状態異常無効】
権能
《闇ノ支配者》《暗黒物質》
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なんだこの……何とも言えなくなるような異常なステータスは……。
名前はともかくとして――というかこれ完全にネタじゃね? じゃなきゃアリスのネーミングセンスを疑う必要があるな――こいつ自身はすげー強い。
正直、予想外に強かった。が、その闇系の能力はどれも魅力的だ。
是非とも欲しい。
俺は目の前のネタキャラを見て、闘志をみなぎらせた。




