品揃えが良すぎるのも考えもの
すみません! 投稿が遅くなりました!
それと言うのも今日のお昼頃に洪水に襲われてしまってですね。一階部分がね……
まあ、そんなことがあって片付けをしなくてはいけなくなり、執筆する時間がなかったのです。
そのせいで多少短めとなっておりますが、ご了承ください。
あと、これからしばらくはこんな感じが続くかもなので、それもご了承ください。
アイルの作ったお弁当を食べ終えた俺たちは、ダンジョン攻略に必要なモノを買い揃えるため、冒険者の専門点のような場所に来ていた。
専門店と言っても必要なものを全てかき集めたような店なのでかなり広い。
「なんか、いっぱいあるな」
目の前にズラッと並ぶ商品の数を見てそう呟いた。
たくさんある。
一日ですべてを見ることはできないだろう。
まあ、見れたとしても何が必要なのかなんてわからないんだけどな。使い方もわからないし。
ただ、これだけ多いと流石にどこから手を付けていいものなのか迷うというか。この店『~コーナー』みたいな看板ないし。
この中から探すのってきつそうだな。
「これってどこから見始めたらいいんだ?」
「確かダンジョンの専門コーナーがあったはず…………あ、あったあった。こっちにあるっぽいよ」
なんだ。専門コーナーなんてのがあったのか。まあ、確かにそれなら全部見るよりかは楽かもな。
そう思ってた時期が俺にもありました。
俺は目の前に並ぶ商品の一つを手に取り、それをなんとなく眺める。
ダメだ、意味が解らない。
その商品には『ダンジョンでも安心! 絶対に切れないロープ』という謳い文句が書かれていた。
絶対に切れないロープ、そんなもの作れるのか? 少なくとも《創造主》だったら創れるが。オリハルコンあたりで。
嘘くさいなと思いながらその商品を棚に戻し、その横を見ると、そこにも同じような謳い文句のロープがあった。
その隣にも、そのまた隣にも、その次にも、そのまた次にも……。
永遠と続くロープの棚。その種類は優に100を超えている。
いや、まあ、確かにロープも使えるかもしれないよ? 何が何処で必要になるかなんてわからないからな。備えあれば患いなし、とも言うし。
でも、さぁ……流石に多すぎやしないかね。
しかも、絶妙に謳い文句が全て被っている。ロープの方も実際に手に取ってみたが違いを見つける方が困難だった。
しかもロープなんてこの専門コーナーのごく一部でしかない。
俺はロープをそっと棚に戻して星野のもとへ向かう。
その途中一ノ瀬に声を掛けられた。
「主様よ、金欠のボクはどうしたらいいのかな」
ああ、確かにそんなこと言ってたな。
500番台なら仕方ないのかもしれないが、今回は命に関わるからな。先生も事故や、負傷、死亡などの一切は自己責任、って言ってたし。
仕方ないか。
「今回は俺が出すから、お金は気にしなくていいぞ」
「おお、太っ腹だね。でも、なんだか催促した感じになってしまって悪い気がするね」
「ま、一応俺は一ノ瀬の主だからな。そのくらいはするさ。特に今回は命に関わってくるからな。ケチって死んだなんて後味の悪い最後にはしたくない」
「へ~ちゃんと考えてるんだね」
「なんだその『へ~』って。それだと俺が普段は何も考えてないみたいだろ」
「いやいや、そうじゃなくてね。ちゃんとボクの主として考えてくれてたことが嬉しくてね」
「なんだよそれ。当たり前だろ? 大体そんな覚悟もないまま契約なんてしないって」
と言っても、一ノ瀬がイジメられている現場を見るまでは断るつもりだったんだけどな。
流石に人ひとりの人生を背負う勇気はまだなかったし、さすがに重すぎる。今はあるのか、と聞かれてもはっきりとは答えられそうもないが。
それでも、覚悟はできているつもりだ。
これから先、一ノ瀬が望むならどんなことが起きても協力する覚悟は。
それが一ノ瀬を奴隷に近い身分にしてしまった俺にできる数少ないことだからな。
まあ、協力することは主以前に友達として当然なんだけどな。
「? どうしたんだい? 急に黙り込んで」
「え? あーいや、何でもないよ」
「そうか。それじゃあボクは買い物に戻るよ」
「ああ、また後でな」
さて、と。星野を探さないとな。
この中から必要なものを探し当てるなんて俺には不可能だ。いかんせん数が多すぎる。
ここは協力してもらって――……って、一ノ瀬に頼めばよかったのか。
あ~気づくのが遅かったな。まあ、いいや。とりあえず他の誰かを探そう。
そう思いながら歩いていると、星野を発見した。どうやらどれにするか悩んでいるようだった。
俺は近づき声をかける。
「星野、ちょっといいか?」
「八重樫? どうしたの? あ、もしかしてもう買う物きまった?」
「いや、そうじゃない。むしろ逆でな」
「逆?」
「ああ、はっきり言ってダンジョン攻略に何が必要なのかがわからなくてな。数と種類も多いし、できれば何が良いのか教えてもらおうと思って」
「ああそう言う事ね」
星野は納得したように頷いた。
「勿論、手が空いてからでいいぞ」
「そんなの気にしなくていいわよ。あたしが選ぶついでに八重樫のも見てあげる」
「おお、よろしく頼む」
「任せなさい」
そう言って星野は胸をドンと叩いた。
それから数分後、星野の協力もあり無事必要なものを買い揃えることが出来た。
それからは近くの店を回り、数時間ほどみんなで遊んだところでお開きとなった。
明日は休息の意味を込めて各自自由に休むという事になったので、次に会うのは来週となる。
そして来週とはダンジョンに向けて出発する日だ。
異世界に来て初めてのダンジョンだ。楽しみ過ぎる。
ダンジョン。良い響きだよな。わくわくする。
そうして、俺はダンジョン攻略初日を迎えた。




