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第6話 薄々感じてた事を、確信を持って大声で叫ぶ

名前が思い付かなかったから、これで勘弁してください。

 

 修行を開始して五分でわかったことがある。

 まったく疲れないのだ。筋肉疲労も無ければ、息が上がることもない。

 遂に自分が超人的力に目覚めつつあるのではないかと思い始めた貴洋。


「おーい猫さんや、もしかして俺って結構異世界人の素質があるんじゃないか?まったく疲れない、永遠に筋トレできそうだぜ!」


 あくびをしながら猫が言う。


「永遠に筋トレするのは勝手だが、見た目が猫だからって、私の名前が猫っていう考えはやめろ、私にも名前があるんだ」


 猫が言った。


「なら今更だが、自己紹介するか。俺はこれから超絶スーパーエリート勇者になる事が確定した男!その名も敷倉貴洋だ!」


 猫が目を見開き、煽るように言う。


「キョンじゃん、それアダ名キョンだろ?」


「違う!断じてNOだ!奴の本名は明らかになってないだろ!俺が本家だ。キョンと呼ぶな。それで猫さんの名前は?」


「キョンかキョンじゃないかは後でじっくり話すとして、私の名前は黒夜一華だ」


 貴洋はやり返すように大袈裟に言う。

 

「夜一さんじゃん!アダ名夜一さんじゃん

 !名前に黒って入ってるし黒猫だし!」


「やめろ!夜一と呼ぶな。色々混じってるし、いろんなところから、なんか言われそうだから、名前の話はお互い辞めよう」


「そうだな、そんなところでテンション上がっても、怒られそうだ。それにしてもこんだけ騒いで、筋トレしてても息がまったく上がらないな、超人じゃね俺!」


「言ってなかったかもしてないけど、私と出会ってお前の脳内リミッターは解除されて異世界仕様だ、身体は凡人だからやり過ぎると色々もげるぞ」


 筋トレが止まること数秒。


「マジで、なんでそう言う大事なこと今言うの?薄々思ってたけど、色々と言うの遅くない?血の話とか、今のとか?もげるの?もげちゃうの⁉︎」


 すでに腕や脚、体のいたるところから鳴ってはいけない音が鳴ってる貴洋は苦痛に顔を歪めながら、声を大にして叫んだ。


「クソーーーふざけんなよ!いてぇー!!大事なこと黙ってて、反応を楽しむ悪魔めー!!」


 そんな貴洋に黒夜は思い出したかのように、ワザとらしく。


「死なない限りは回復魔法で治る、何度でも生かしてやろう、私を馬鹿にしたらその苦痛は長引きがな」


 と、ニヤニヤしながら言うのだった。



有名にならなければ怒られない説

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