第2話 死んだら異世界かと思ったら、少し変わった現世だった。
死に戻り、2年前くらいに見たアニメで見た事がある現象が自分に起こった事で思考が停止していた貴洋に、夢で見た猫が話しかけて来た。
「あちゃー、たった1日で死に戻っちゃったか。」
その猫の問いにさらに混乱する貴洋、そう猫が「ニャー」では無く、人の言葉で話しかけて来たのだ。
さらに猫は続ける
「変な顔をしてないで、何に殺されたか早く言え」
そこで貴洋はようやく思考を開始する
(俺は殺されたんだ、何に、思い出せ、朝遅刻する事が確定して、マックに行ったんだ、そこで店員に注文をしていつもの席に座ったとこで、背中に違和感を感じたんだ)
そこで猫が言う
「頭で考えずに口に出せ、思考を読むのがめんどくさい」
貴洋は何故だかよく分からないが、猫の言うことをきくことにした。
「背中に違和感を感じて振り返ったら、見知らぬ男が背中にナイフを刺していたんだ、目が逝ってたな、それで俺が倒れた後に、プレイボーイ様がどうとか言ってた」
そして貴洋はようやく自分が死んだことを理解した。自分が死んだのに貴洋はテンション高めに猫に聞いた。
「ここは異世界か?俺は異世界転生してチートで俺TUEEEできるのか⁈」
そう、何を隠そう彼は異世界転生オタクなのだ。普段から心の底からこういう展開を待ち望んでいたのだ。
しかし現実は甘くなかった。猫はこう言い放った。
「ここはお前が元からいた世界で、お前には何の能力もない、私の力で一度だけ死に戻りができた、普通の人間だ。」
そう聞いてショックを受ける貴洋に猫は続けてこう言った。
「お前にはこれから修行して、普通の人間なりに強くなり、現代ゾンビとそのボスプレイボーイを倒してもらう!」
そしてまた貴洋は思考を停止するのだった