第18話 やっと初陣そして速攻で勝つ
前より更に長い気がする
朝から騒いで、美味しくご飯を食べた三人。
宿に張った結界の持続時間が終わろうとしていた。
「後2分くらいで結界切れるけど、貴洋何か感じるか?ユウナは教えたらダメだぞ」
そんな黒夜の問いに貴洋は
「あぁ感じるぜ気持ち悪い気配が三つほどあるな、なんなら昨日の夜からウロチョロしてた気がする」
「アンタも気づいてたのね。バカだから何も知らずに楽しんでたのかと思った」
ユウナの言葉はほぼ無視することにしている貴洋、もう貶されたところで反論もしない尻に敷かれるタイプだ。
「修行の成果が出てるようで何よりだ、だがいる場所が分かっても現代ゾンビ達の能力と武器を何持ってるかわからない。ナイフだけなら魔法で余裕だが、奴らの中にも魔法が使える奴がいるからな」
「魔法が使えるって事は、誰かしらの異世界人の血が流れてるんだな」
ゾンビが魔法を使う、なかなか見たことのないファンタジーだなと思う貴洋。
「どの種族の血が流れてるかわからない以上気をつけるのは、銃系と魔法だな。初戦だ気を引き締めていけよ!」
「私がいれば余裕ですよ黒夜様!銃弾なんか避けますし、魔法もぶった斬てやります!」
意気込むユウナ。
「一匹は俺にやらせてくれよ。修行の成果を試したいんだから。てかコイツら殺して周りの家族とかはどうなるんだ?」
「最終的にプレイボーイを殺せれば、世界に補正が入り元通りだ。御都合主義のハッピーエンドだな」
「そうか、それなら存分に戦うことができるな。よし行くぞ!狩りの時間だ!」
結界が切れ凄い勢いで近づいてくる現代ゾンビ達の気配を感じながら、貴洋は魔法の準備を、ユウナは刀を構えた。黒夜はというと猫の姿に戻り、塀の上で高みの見物だ。
黒夜が戦えば、視界に入る前に現代ゾンビは消え去るだろう。この世界の最強チートキャラは黒夜なのである。
現代ゾンビの一体目が近づいてきた。
「奴は魔法を使えないようだな、魔力を感じない。武器はおそらく近接だろうユウナの出番だな」
そう黒夜が言うが早いか、ユウナはすでに現代ゾンビの首を切り落としていた。
そこで油断したユウナに悲劇が襲う
「うわぁ!首落としたのにナイフで刺してきた!」
現代ゾンビは致命傷を受けてから13秒動けるのだ。
ユウナは油断してその事を忘れていた。もちろん貴洋は知らなかった。
「なんだよそれ聞いてねーよ【ヒール】」
愚痴りながらユウナの傷を治す貴洋。
一体目が絶命した頃、残りの現代ゾンビがやって来た。
「ちっ。内田さんがやられた!しかもラストスタンドで付けたナイフの傷も回復されてしまった!」
「落ち着くんだ上田さん、内田さんは我ら田の中でも最弱、私たちで仇を取るんだ」
「そうですね柳田さん!僕たちの雷魔法でやっちゃいましょう!」
個性の強い田集団が来たなと思う三人しかも自分たちが使う魔法まで教えてくれている。
「初戦からこんな感じとか先が思いやられるな。打ってこいよ上田に柳田お前達の最強の雷魔法を!」
煽る貴洋。
「死んでも素人童貞のお前ならプレイボーイ様が美味しくいただいてくれるさ!上位属性の雷魔法に打たれて死ねぇ!」
貴洋に雷属性の魔法は効かないと知らない哀れな上田と柳田。彼らが返り討ちにされる未来しか見えない。
二人の雷魔法が貴洋に命中した。
「どうだ!僕(私)たちの全力の魔法は!」
二人がハモった、そのたっぷり3秒後またハモった。
「無傷だとー!!」
「クソまずい雷をありがとう、ご馳走様でした。そしてこちらが本日のメインディッシュ雷パンチです。哀れなゾンビに魂の救済を!!」
どっかで聞いたことがあるセリフとともに、貴洋の雷パンチが二人に炸裂、言うまでもなく跡形もなく吹き飛んだ。
「13秒動けようがそれにラストスタンドとか言うカッコいい名前が付いてようが消し去れば関係ない!」
「雷パンチってダサいわよ。私がいるとき技名叫ばないでね。ヒールは感謝するわ」
「ユウナはラストスタンドを忘れていたから減点な。貴洋は初戦にしてはまぁまぁだった褒めてやろう」
猫のままそう言う黒夜に
「減点って減っていったら何かあるんですか⁉︎」
と狼狽えるユウナと
「ラストスタンド普通に使ってるけど、俺教えてもらってなかったからな!まだ沢山黙ってることあるだろ、宿に戻って全部教えろ!あと俺の必殺技のカッコいい名前考えるぞ!」
雷パンチがダサくて恥ずかしい貴洋。顔を赤くしながら部屋に戻って行く。そんな貴洋を笑いながら追いかける黒夜、を減点が気になってしょうがないユウナが追いかける。
初戦を何事もなく終えた三人は、何度目になるか分からない貴洋の質問タイムと必殺技命名会議を始めるのだった。もちろん必殺技命名会議はユウナは無視、黒夜は恥ずかしさ全開の技名しか出さないのであった。
初戦の様子がプレイボーイに筒抜けなのを知らずに。
戦いが終わってから次まで長いよ




