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LOST ー再試行に賭けた夜から朝へー  作者: 片ノ白 真緋
第1章 《ありうべからざるあるべき記憶》
3/3

【3】『箱の中の傍観者』

3話で遂にこの物語らしくなってきたのかな?

いや、まだです。

…まだまだ、もうちょっとかかります。

でも!椿が主人公らしく!…主人公らしく?

1話の続きになります!第3話スタートです!!

※2話の方で3話は1話と同じ様に第三者視点の語り方になりますと書きましたが、勝手ながら変更させて頂きます。

通常では、主人公の(基本的には椿を、またに2話のショコラ視点の様なものが挟まります。)主観的な語り方になります。

しかし、 セリフ以外のところで = が入った場合のみ次の = まで第三者視点の語りになります。※


 =蒼井 椿は今、非情なまでに定められてしまった運命を恨んだ。いや違う、恨むことしか出来なかった。


 横浜から謎の土地へと不可効力ながらも足を踏み入れ、それから1時間も経たない内に状況が、心境が、まさに一変した。=


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 目を開けた時、周りは暗く音は無く誰も居ない、言って仕舞えば『何も無い』という空間だけが存在している。


「ショ、ショコラ…?おいおいおい…居るよな?頼む…返事してくれよ!」


 会って間もない女性を頼りたくなるほど俺の心は不安でしょうがないのに、案の定と言ったところだろうか、返事は返ってこない。

 それどころか俺自身の声がちゃんと出ていたのかもよく分からない。


 今日だけで何度、案の定を味わなければならないのか…

 そろそろそんな運命様も俺にご都合主義をくれても良い頃合いだろうに…

 この胸騒ぎとか怪異現象が落ち着いたら久々に日朝ヒーロータイム的なのでも観ようかぁ


 ……あ、これフラグじゃん…


 話を変えようか、さっきから気になる物があるんだ。違うか、厳密には気になる物がそこにある気がする、だな。

 何がか?いや、俺にもわからない。

 先程言った通り気がするだけだからなんとも言えない。強いて言えば……ダメだ、強いても言えない。

 なんせ、空間の認識が出来ない程に暗くて、一切の光の侵入さえも許さぬ空間がだらしなく広がっているだけなのだから。

 広がっていると言ってもそれもそう感じるだけの話で、此処が3次元なのか、2次元なのか、将又1次元なのか、そんな次元の感覚さえも分からなくなってしまう様な場所だ。

 だが、何かが在るのは分かる。


「痛っ!小指がっ!!終わりの日を!!!迎えったん!!!!」


 とりあえず前に進んでみたのが間違いだったか…

 思い切り左足の小指に何かがぶつかった。

 やっぱり何かがあった、なんなのだろうか此処に在る物体は…

 ポケットの中にスマホが入っていたはず、もし此処に俺のスマホが有るのなら、ライトで照らせば何かが見えるかもしれない。と、思った時だ。


「まっぶし!!!なんだ、よ!こりゃあ!」


 一気に光が入った、この間俺はまだ何もしていない。

 視界に入ったのは先程とは打って変わって純白に純白を重ねた様な一切の闇も受け付けない空間と、自分の体と、ダンボール箱。


「ダ…ダンボール?どって、こんな所にあんだよ……」


 それは異物。まさに異物。どうしても異物としか思えない。別に異様な雰囲気を醸し出しているとか、そういった理由ではないのだが……どうだろうか、この辺り一帯の純白の世界に一つ。そう、誰しもが容易に想像出来てしまう、かの世界最大の河川の同名から送られてくるであろうあの箱だ。大きさは…プリンターが一つすっぽり入るくらいだ。


「にしてもダンボール箱か、こんな場所で見ちゃうと入りたくなるよな…うん、入るべきだな。」


 欲望には負けていくスタンス。それが人のさがないところだと俺は思う。


「いや、待てよ…こんな場所にダンボール箱があるんだ。罠の可能性も考慮しよう。…その場合は誰が仕掛けるんだ?…なんだろ?本当に気になってくるな、信じたくはないが、ワンチャン来るのかモンスターが!!箱竜か?箱竜なのか!?その場合はディアブロって名前にしなきゃな!こりゃ楽しくなってきたぞ!!」


 なんか深夜テンションみたいなのが出てきたんだが、今の俺は誰にも見られたくないな。大丈夫だ、誰も見てない。

 まぁ、誰も居ないからそりゃそうなのだが…

 箱の中身を見るなら今がチャンスだと思う。俺のテンション的にも。

 いや待て。ほんとに罠だったら俺は3周年イベントに間に合わなく…いやもう、イベントとか間に合わないだろこれ…

 あぁ、もぅどうしよう!!

 ……アーモンドするっきゃねぇってのか!

 うずうずしてても洒落せぇ!どう転んでも後の祭りじゃ!!!!


「おぉぉぉぅら!!ドッコイショーーーゥ!!!!」


 =盛大に吹っ飛んでいったダンボール箱から悲鳴が、椿の耳へと入った。その悲鳴は、ダンボール箱から出来た壁を文字通りの木っ端微塵に粉砕し、椿の方へノンストップで突進して来ている。勿論、椿にそれを避ける術などない。そのまま悲鳴の主は椿に会心の一撃を決めた。=


「喰らえ!『水の誓い』じゃ、こらぁ!!」


「モエルーワ!!!な…にす、んだよ!」


 水浸しです…どうすんだよ、俺の服……

 いや違うだろ!なんだ、こいつ!!

 ダンボール吹っ飛ばしたら、急に出て来るなり、攻撃してきたり…ふざけんじゃねって話だぞ!

 …と思ったけど、なんだよ、見た目マスコット感が凄い出てるな、めちゃくちゃ可愛いじゃねぇかよ。

 でも、こいつの名前は箱竜ディアブロだな、2体目出てきたら鏖魔だってなれるぞ、こりゃ、色合いも近いし。

 …そんな事はどうでもいいんだよ。


 真面目な話、ダンボール箱からディアブロが出てきた。

 この事実をどう納得するべきか、一つは現実的な空間の中で俺の目の前に現れた。

 もう一つはこの一連の流れが夢だった。

 この二択なら多分後者だと思う。そもそもこの空間が夢みたいなところだし、それを踏まえた上でも俺がディアブロの存在を信じたくない。


『うーん…間違ってはないけど、厳密にはどっちもかなぁ』


「ーーはぁ?」


 なんかめっちゃあなたの考えてる事聞こえてますよみたいに言ってるんだけど…


『うん、筒抜けだね。いやもうダダ漏れ。あ、あとそれに、変なディアブロ?とか名前付けてたけど僕にはちゃんとパラっていう名前があるんだから、そう呼んでほしいかな。』


 恥ずかしいぃぃぃぃぃ!嘘だろ、嘘だよな!今の俺のハイなテンションが知らないところで広まっちゃうよ!


「…終わった……俺の今後の人生終わったぞ!絶望が俺のゴールかよ!!」


『ま、まぁまぁ。落ち着いて落ち着いて』


「これが?落ち着いて?いられるか!!どうせこの後、お前がショコラにでも伝えて俺が馬鹿にされるんだよ!会って間もないけど、多分そういう事する子だよ!あの子は!」


『会って間もないのにそんなに評価低いのかよあの子…そもそも僕は君以外に干渉する事は基本的には出来ないから安心して大丈夫だよ。』


「そっか…ん?お前今基本的にはって言ったか?」


 とは言え、ディアブ…パラに俺のハイテンションっぷりを誰かに広めてやろうという事はない様にも思える。と言うよりか、そんな事よりももっとパラには、パラ自身にとって満足に足りる事がある。そんな事を思わせる様な顔をしている。

 それに信じる訳ではないが、パラとショコラに面識がないようにも見えるからこの事を伝えるメリットがないし、恐らく大丈夫だろう。


『ーーそろそろ、本題に入って良いなか?』


「本題?」


『そう、本題。僕についてと、僕と君の関係について少しね。』


 =ディアブロ改めパラのいう本題、この時点でその言葉に秘められた意味を椿も少しずつ感じ取っていた。ただ椿のそれは断片的かつ抽象的なもので、核心に触れる事も許されない考えだ。

 本題の一つ目の『僕について』これがパラ自身の生い立ち、また存在そのものの理由についてで、二つ目の『僕と君の関係について』が今後、椿とパラが関わりを持つ事の暗示でも有る事ぐらいは椿にだって分かる。しかし、此処で重要なのはその内容が如何なるものか、という事だ。=


「それを聞けるのはこっちとしても願ったり叶ったりだ。お前は一体何者だ?」


『願ったり叶ったりか。それなら僕としても嬉しいよ。それじゃ早速本題に。見て分かると思うけど僕は此処、地球上の生物じゃないんだ。僕らの種族の名はサティ…いや、此処で言っちゃうのは面白くないね。』


「ーーは?いやいやいや、お前何言ってんだよ。それじゃさっきと言ってる事違うじゃねぇかよ!」


『いや、だってさ、知りたがってる事をすんなり言っちゃっても詰まらないでしょ。例えば、サスペンスドラマの冒頭からダイニングメッセージで犯人の名前がべっとり書かれてたって面白くないでしょ?それと同じだよ。』


「ま、まぁ確かにそれはやだな…」


 でもそれとこれとは若干違う気もしなくもないんだが……


『まぁ、細かい事はこの際、良いじゃないか。それじゃあ話を進めるよ。二つ目の本題に関しては面白い面白くない関係なく今の君に言える事と言えない事が有るんだ、それについては承知してくれると助かるよ。』


 =言える事と言えない事。

 この2つの違いが何なのか、何故言えない事が有るのか、椿にその真の意味はわからない。確かにわからないが今の椿にとってそこは問題視すべきところではない。

 椿が問題視しているのは根源的な部分。つまり、パラが初めに言っていた『僕と君の関係について』そのものである。

 関係。それは、二つ以上の物事が互いに関わり合う事。また、その関わり合いの事を指す言葉。椿はこの言葉をそう捉えている。その意味合いが正しければ椿とパラはこの先も関わり合うと、容易に想定出来る。

 言い方を変えれば、椿の現状の様な経験が今後も起こり得る。

 もっと言えば、この瞬間に椿には有りもしない有り得ない、有り得べからざる世界を見なくてはならない運命を定められてしまった。=


『単刀直入に言おう。僕と君は、とある人物によって間接的な契約化にあるんだ。』


「ーーん?ま、待て…待ってくれ。まるで意味がわからないぞ?」


 このモンスターは何を言ってるんだ?

 とある人物っていうのが、此処で濁らせたって事は多分言えない事側の事だろうから気にしない様にしよう。

 わからないのは『間接的な契約化』

 これは、どういう意味だ?


『あぁ、間接的な契約化って言うのはね、実際には僕と君は契約をしていないんだけど、そのとある人物との契約で君と契約を結んだ時と同じ様な関係になったって言えば伝わるかい?』


「ーーじゃ、若干?」


『まぁその辺に関しては今はフワフワした理解で良いよ』


 もうヤダ、頭が破裂しそう。

 あれ?そういや、なんでそのとある人物ってのは俺とパラをそんな関係にさせたんだろう?


「その、とある人物の目的はなんなんだ?どうして俺とお前をそんな関係にさせたんだ?」


『そうだなぁ、目的は正直僕にも分からない。ただ、そのとある人物と契約したってだけだからね。当の本人の事情なんて興味も無いから、ごめんね?でも、その契約の中で僕と君の関係については少し言っていたね。僕は言うなれば君の運命の案内者ってところかな?』


「ーー案内者?」


 この先の俺に何が待ってるって言うんだよ…

 まぁ少なくともパラが俺の案内者って事は案内出来るヤツが居なきゃ詰みゲーのはなんとなくわかった。

 でもそうだとして、そのとある人物っては如何して俺の運命とやらを知ってるんだ?

 全てで無いにしろ大まかな流れみたいなのは知ってるはずだ。

 じゃなきゃパラをこんな風に使わないだろうし…


「まぁ、なんと無くはわかった。つまりはあれだろ?とある人物…長いから人物Xがパラとの契約者。そしてその契約の内容が、おれの運命の案内、言っちまえばサポートってところだろか?そんでもって、そのXは俺の将来について、ある程度知ってる人って理解で大丈夫か?」


『うん!問題ないね。それじゃあ、これから宜しくね椿。』


  =そう言って微笑んだ怪物に不思議にも不信感や嫌悪感などの悪辣な感情は抱かなかった。

 代わりに抱いたのは謎めいた信頼と安心感といったパラの一種のカリスマ性が招いた感情だった。

 椿は呆然と今の状況を頭の中で整理し直していた。=

前書きでも書かせて頂きましたが、物語の語り方が少し特殊になりました。

4話以降もこの語り方になっていきます。

フラグとかではありません。…多分

次話投稿は未定です。

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