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四つの扇  作者: オリンポス
6章:竜驤虎視の南家と北家!!!!!!
99/101

99.羽柴家vs北家(結)

 フラッシュオーバーとは。

 消防庁研究センターが定めるところによると、"室内の局所的な火災が、ごく短時間に部屋全域に拡大する現象の総称"であると言われている。


 羽柴灯火の"瞋恚の炎"も似たような理屈であった。


 彼は血液の供給機関である心臓を灰燼かいじんと化すことで。

 より高温高熱の液体を送り出すことに成功した。

 さらに血液の通り道までをも延焼させることにより、ごく短時間で末端神経まで行きわたらせることが出来たのである。


 まさしく。

 彼の体内では大規模火災が起きている。

 富士宮正二の熱暴走オーバーヒート。あれの強化版だ。


 びゅごおッ! そう一陣の風が吹いた。

 それは螺旋を描くように回転し、暴力的に吹き荒れた。

 局所的に凍結を免れた風呂に、氷の破片が飛び込む。

 それを契機にして、浴槽はスケートリンクになった。

 背中を上にして浮かんでいた正二もろともである。


 それだけではなかった。

 カランの吐出口は凍って、氷柱をつくっていたし。

 濡れたタイルも、氷の膜を張っていた。

 洗面用の鏡にはひびが入っている。


暗条ダークフィラメント

 灯火の両手に、棒状の細い筋が握られた。

 それは暗い色をした火炎であった。

決戦槍ブラッドスピア

 舳艫の両手には、深紅の氷槍が握られている。

 それは紛れもない彼の血肉であった。


 じり、と。

 両者は視線を交錯させた。

 渦を巻くようにして発生する暴風域。


「五月雨式氷筍」

 そう舳艫が床に手をつく。


 タイルからは巨大な猛牛のような氷筍が出現し。

 荒々しく灯火に襲いかかった。

 しかも機関銃を連射したような量である。


火災旋風ファイアストーム

 灯火はそう扇を薙いだ。

(暗条は彼の肉体から噴き出るガスによって燃焼しているため、手を放しても落ちることはない)


 まるで強大な竜が紅蓮の火炎を吐いたような光景だった。

 その熱波はタケノコを焼き払い、そのまま舳艫の元へと駆けた。


「永久凍土壁」

 北家の刺客はそう一瞬で防御壁を築く。

 灼熱と氷壁がぶつかり、煙幕状に霧が発生した。


熱探知ヒートサーチャー

冷探知クールサーチャー


 永久凍土と瞋恚の炎が、ついに、交わった。

 決戦槍ブラッドスピア暗条ダークフィラメントが、刃を交えた。


 雷光一閃。


 灯火の暗条は、舳艫の上半身を焼き尽くしていた。

 北家の末裔は、跡形もなく、灰燼に帰したのだ。


 舳艫の決戦槍は、灯火の上半身に傷一つつけられなかった。

 しかし東家の末裔は、おのれの炎熱によって、今度こそ焼き尽くされてしまった。


 炎熱病で落命した羽柴槐と同じように。

 2つの肉体は、消し炭と化したのだった。


勝者:なし。

敗者:羽柴灯火、羽柴舳艫、富士宮正一、富士宮正二。(全員死亡)

(注)全員死亡に虚空は含まれていません!

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