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四つの扇  作者: オリンポス
3章:捲土重来を期する、東家と西家!!!
21/101

21.師弟対決、決着

悪戯薄霧ミストヘイジ

 槐が合掌すると、彼を守る火炎防御壁の周りに。

 薄いもやが出現した。


 それにより、灯火の技――連射式少量焼暴弾ガトリングコンパクトマグナムの的中率は大幅に下げられてしまった。


責任点火チェンジイグニション

 老人が、自分の胸や腹、股やももを力強く叩くと。

 灯火の纏式火炎弾フレイムアーマーは消失し、代わりに槐を覆うようにして火炎が出現した。

「灯火よ、お前の炎はワシがいただいた」


「……ったく、どこのアルセーヌ・ルパンだよ」

 灯火は悪態をつきながら、打開策を練っていた。

熱探知(ヒートサーチャー)

 熱探知により、技の命中率を底上げする。


 しかしそれでも。

 灯火の火炎弾は、紅蓮の壁に吸い込まれては、その姿を消していった。


責任点火(チェンジイグニション)

 そして。

 もはや攻撃の取っ掛かりと言っても差し支えがない、連射式少量焼暴弾ガトリングコンパクトマグナムを。

 槐は。

 奪い取った。


 それにより高速の火炎弾は、一瞬にして姿を消し。

 代わりに。

 日本庭園のそこかしこにある石燈籠にやわらかな明かりを灯した。


「なめんな、クソじじいー」

 またもや力任せに扇を振るう灯火。


「むっ?」


 それにより。

 老人がまとっていた、纏式火炎弾フレイムアーマーも。

 石灯籠をまばゆく照らす、かがり火も。

 消滅した。


 残ったのは、防火式鎧戸ファイアーシャッターだけ。


 じゃり――っという。

 玉砂利を蹴る音がして、振り向くと。

 そこには、薄霧にまぎれて灯火がいた。


「終わりだ、じじいー」

 絶対不可避の近距離で、灯火は。「焼暴弾フレイムマグナム


 バランスボール並みの火炎を放出した。


「むぅ……」

 老人は苦虫を噛み潰したような表情で。

狂気的噴火口クレイジークレイター」と叫んだ。


 するとたちまち――地面が隆起し。

 間欠泉のように、火柱が立ち上った……。

 焼暴弾フレイムマグナムはその火力の前に、あっけなく消え去ってしまった。


「ワシの勝ちじゃな」

 灯火が火柱に気をとられている隙に、槐は。

 掌底打ちをお見舞いしていた。

燃焼型猛打掌バーニングストライク

 灯火は短い悲鳴を上げると、腹を押さえて動けなくなってしまった。




「――というわけじゃ。一戦交えてわかったことじゃが、お前は弱い」

 片耳がなくなっていることなど意にも介さず――火傷の処置は行っているが――老人は提案した。

「これからやるべきは修行じゃな。修行をして強くなれ。とりあえず修行じゃ」

 と、修行を推奨した。


「いや、でもさ……」


「ワシが死んだら、あとを託せるのはお前しかおらん。わかるじゃろ?」


 うーん、と。

 若干ではあるが思考したあとに。


「わかった!」

 灯火はひざを叩いて。

「要は俺が最強になれば、もうじいちゃんを心配させずに済むってわけだな」

気が付けば、20話超えてる……。


長くても2,3話で終わらすつもりだったのに。

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