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プロローグ

魔女と聞いてまず思い浮かべるのはまず箒に乗って空を飛ぶ姿だろう。


神に背を向け、悪魔と交わり契約を果たし、サバトの夜には全裸で踊り狂い悪魔の尻に接吻をする。嬰児の肉を焼いて喰らう。またその粉を魔法の薬の一部として使う。エトセトラ、エトセトラ…


「全ての魔女がそうとも限らないのよね」


この世界で居続けるためには、太古と同じ因習を繰り返していても仕方がない。変化が必要なの。常に変わり続ける事が。変化し、そして進化していく事が、この世界では不可欠なの。

今や嬰児の肉を喰らうのは非常識にというより気ちがいだし、軟膏を陰部に塗って空を飛ぶなんて時代遅れも良いトコ。それはむしろ幻惑に近いものだった、麻薬を塗って幻覚を見ていたと、今は言われている。


「どこの異種も同じよね。時代は人―人間にとって良い方に動いている。だから異種は同化して生きるか、隠れて生きる、そして糧になる事で食いつなげばいい。ああ、でもそれだと進化ではないわね。変化でもない、退化か。それでもいいわ。そうなの、兎に角そうなっていくのよ。それでいいの。だってそうじゃない。


もう魔女の尻を引っぱたかなくていいし、彼女たちは羊の頭をした化け物の尻にキスしなくったっていいんだから」


まあ、私は魔女に近しいモノであって、魔女ではないのだけれど。そう言っていたずらっぽく笑うあいつはとても異種とは思えない、そう思った印象がある。あれは、いつの事だっただろうか。





      〝ねえ、カイン。逆に変わらないというのは、一体どんな気持ち…?




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