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終わりの戦い

「ダダダダダダダダダッ、シュポン、ダダダダダッ」


ミニミと60ミリ迫撃砲が断続的に火を噴く中、無線に伍長の声が響いた


野々村伍長

『敵の歩兵と遭遇、この場から動けません』


中尉

「山内、野々村を援護しろ!」


山内軍曹

「こっちも、敵からの猛烈な攻撃を受けてる、自分たちを身を守るので精いっぱいだ」


中尉

「クソッ!やはり兵力が少なすぎる」


その時、敵の後方で火柱が次々と上がった


中尉

「なんだ、何があった!?」


その疑問に答えるように通信兵が駆け寄ってきた


通信兵

「准尉の部隊が到着しました!」


中尉は差し出された無線機に向かって吠えた


准尉

『遅くなってすいません、中尉』


中尉

「何やってた、どっかで全滅したのかと思ったぞ」


その声は、こんな状況下の中で不釣り合いなほど笑っていた


准尉

『第一中隊の装備と生き残りを集めていたんです

 軽装甲機動車(LAV)2台、87式偵察警戒車1台、73式装甲車3台

 携行火器が多数と歩兵53人を連れてきましたよ』


中尉

「よくやった!早速だが野々村の部隊が戦車ひとまるしきを奪う、後ろから援護しろ」


准尉

『了解!さっさと終わらせましょう』


そう言って、准尉は無線を切った


それと同時に、敵からの攻撃が弱まり始めた


中尉

「敵は混乱している、畳み掛けろ!」


正面から攻撃を加えていた3個分隊が前進を開始した


敵戦車の左側に白い煙幕が見えた


『敵戦車破壊成功』の合図だ


中尉

「よし、戦車強襲隊行くぞ!」


中尉率いる13人戦車強襲隊が敵戦車ひとまるしきに迫る


戦車から放たれた7.62ミリ弾が、一番前を進んでいた兵士の体を四散させた


もはや原形をとどめていない兵士の死体の横を走り抜けて、隊は前進する


山内軍曹

『敵随伴歩兵らは敗走を開始、准尉の部隊が追撃中』


その報告を聞きながら、中尉らは先頭の戦車ひとまるしきのハッチに銃口を向けた


そこにあったであろう12.7ミリ重機関銃はもうすでに吹き飛んでいる


中尉

「お前らは包囲された、歩兵ももういない、さっさと降伏しろ!」


そして、ハッチが開いた


中から苦虫を百匹ぐらいかみつぶしたような顔をしたスーツ姿の男が出た来た


中尉

「首都師団司令、辻晃将だな」


男はゆっくりうなずいた




         5月5日 こどもの日 午後5時ちょうど 渋谷にて


               首都師団 全面降伏

   


                『渋谷大決戦』損害


                第一中隊 153名

           戦死:24名 重傷:33名 軽傷:41名

             軽装甲機動車他車両:13両全損



                第二中隊  151名

           戦死:21名 重傷:25名 軽傷:33名

             軽装甲機動車他車両:8両全損

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