キルゾーン突破! 2
東京 渋谷
中尉は煤まみれになった顔を上げた
そこには、先ほどまで威容を誇っていた戦車の姿はなかった
代わりにそこには盛大に火を噴く金属の塊があるだけだった
中尉
「やられた、注意が足りなかったか…」
しかし、ボーとしている間もなく上から銃弾の嵐が降ってきた
いまだショックから立ち直れていない味方は散発的な反撃しかできていない
中尉は周りにいた兵士とともに後退しながら無線機に向かって叫んだ
中尉
「全員反撃しつつ物陰に隠れろ!損害確認急げ」
そこら中から悲鳴と怒号が聞こえる
山内軍曹
『敵の数はおよそ1個小隊、味方の損害は死傷者少なくとも10名以上!』
無線から軍曹の怒号を交えた報告がもたらされた
中尉
「軍曹、2個分隊を率いてビルの中の敵を殲滅しろ!急げ!」
軍曹
『了解!お前ら行くぞ』
「軍曹ならやれる」と感じた中尉が前を向くとそこには1人の敵兵がいた
そいつは、ニヤリと笑うと89式小銃の銃口を中尉に向けた
「殺される」と思った中尉は逃げることができなかった
通りに1発の銃声が響いた
しかし、中尉は死ななかった
中尉が目を開けると、先ほどの敵兵が頭を半分吹き飛ばされて事切れていた
「大丈夫ですか、中尉!」
との声が後ろから聞こえてきた
後ろを振り向くと、そこにはAK-47を構えた野々村伍長が立っていた
中尉
「え、援護ご苦労…」
何とか声と絞り出して中尉は言った
そのとき、無線から軍曹の声が聞こえてきた
中尉
『中尉、ビル内の敵の掃討完了しました』
これを聞いて中尉は安堵した
改めて周りを見渡すと、そこは地獄のようだった
そこらじゅうに人間の一部がが転がり、血の海ができていた
小銃を握ったままの手、根元から切断された足、炭化した死体、目を見開いたままの首など様々だ
中尉
「よし、全員乗車、前進し…」
そこまで言ったとき、聞きたくなかった叫びが聞こえた
「て、敵戦車だ!」
ご意見ご感想よろしくお願いしますm(__)m
少し内容を変えさせていただきました