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・・・なんでこんなことになっているのでしょうかね。



銀髪のイケメン様が

リビングのソファーに座ってコーヒーと睨み合っていらっしゃいます。


いあ この状況になるまでに 結構すったもんだありましたよ?


なんでも玄関から外に出るな!!とかなんとかおっしゃいましてね

じゃあ、不本意だけど家に・・・ってあがってもらおうとしたんです。


人の家の玄関を見たイケメン様は「狭い」だのなんだも文句をたれやがったり

土足で上がりこもうとしたのを必死で止めたり

勝手に色んなドアを開けようとしてるのをどうにかやめさせたり

物珍しそうに何でも手にとってみようとするのをなだめたり


・・・なかなか面倒臭いイケメン様でございます。



どうにかこうにかソファーに座らましたよ。

頑張った自分に拍手を送りたいくらいですよ?

マジで大変だった・・・




とりあえず飲み物でも・・・とキッチンに立ったけど

何を出していいのか 一瞬考え込んみましたよ。

だってイケメン様ってばなんだか色気とともに高貴なオーラを漂わせてきやがりましてね。

「高貴」とかそんなもん関わった事なかったですし

異世界とか言ってやがりますから・・何が普通な飲み物なのかわかりかねるし

銀髪6本指のイケメン様が何を好まれるのか?なんて知ったこっちゃないですし

結局自分の飲みたいものを出してみました。

まあ・・よくよく考えたら コーヒーとか見たことない人種からしたら

ちょっとハードル高かったかなあ。

ミルクとお砂糖入れてお好みでどうぞwなんて出したって

コーヒーの元の味を知らないと好みの味とか作れないよね。

イケメン様はブラックのコーヒーを試しに一口飲んだ後・・・

コーヒーを睨んでおりますのよ。苦かったのかな?おほほほほ。


えっ 私が悪いの?

だって飲みたかったんだもん。

今日は喫茶店でコーヒー飲む予定だったし・・・

・・・麦茶あたりの方が ハードル低かったかなあ?




「本当に・・・君は・・・異世界の人間なんだな」


「えっ 異世界とか・・本気なんだ・・・。」


「ああ、僕の世界では・・こんな奇妙な飲み物はないし、部屋がこんなに狭いこともないし、

 部屋が珍妙な物で溢れかえってることもないし 女性が君みたいな格好をしてることもない」


「・・・・ちょっと馬鹿にしてます?」


「いや。そう聞こえたのなら謝るよ。でも僕らの世界からしたら事実さ」


(全然謝ってないし・・・)

「私の世界じゃこんなの普通ですよ?そりゃあ・・ちょっと人様の家より物で溢れかえってるのは

 認めますけど・・・ ごくごく普通の生活基準です」


「ふむ。こっちの世界じゃコレが当たり前なんだろうね。よくわからない物に囲まれ・・・

 魔術の効かないこの空間が・・・普通なんだね。」


「よくわからない物・・とか・・・私にとっては生活必需品ですよ?

 ・・・・・・・ってか 魔術ってなんですか!?」


「君の世界では魔法は存在しないのかい?」


「しないですよ。当たり前じゃないですか・・・」


「当たり前ねえ・・僕らの世界じゃ普通に存在するよ?現に僕はここで魔術を使おうとしてみたんだ。

 ・・・・・不発に終わったけどね」


「なに勝手に恐い事してやがるんですか!!!!」


「いや、害はないやつだよ?僕そんなに魔術得意じゃないし ちょっと試しに・・ってやつさ」


「・・・試しもなにも止めてください。部屋が爆破とか本気で困りますから!」







「そういえば自己紹介がまだだったね。僕は 

 リッカセイテン国の外交補佐官ニマウハサリ・シュナイザー 一応第3王子 よろしくね」


 !!!!!!!!!

 王子ときたよwww王子とかきやがりましたよwww

 つうかリッカセイテンって どこぞそれ・・・・


「今更な気もしないでもないけど・・・柳井千尋です。日本って国に暮らしてます。

 今もそのつもりです!」


「や・・な・・い?でいいのかな?それとも ち・・ひろ?」


「や な い でお願いします」


「了解。僕はニサリでいいよ。」


「いえ・・お断りします」


「えwなんで!?」


「第3王子とやらなんでしょ?そんな人 気易く呼べませんよ。」


「いや ここではそんな肩書関係ないだろ?ニサリでお願いするよ。敬語もなしね。

 それとも・・・僕が‘お願い‘してるのに聞けない・・とでも?」


あ、なんか一瞬ブラックが見えた・・・・・・・


「・・・・はい。ニサリ   これでいい?」


「よくできたね。じゃあ ちょっと君を何故 ドアから出させなかったのか

 そこから説明しようか」


「あ、うん。お願い」




そしてニサリはゆっくりとリッカセイテンの呪いについて語り始めた。












一歩でも足を踏み入れたら・・・その呪いは有効だと聞かされた。


私は・・・どうなんだろう?

玄関の向こうはリッカセイテンだと言う。

でも窓の外の景色は日本だ

じゃあ・・この家は?

日本にあるの?リッカセイテンとやらにあるの?


その呪いとやらに・・・私もかかってしまったの?


その不安が顔に出ていたのだろうか

ニサリはうっすら笑いを浮かべて


「子供産んでみればわかるんじゃない?」などとのたまわった。


「・・・・・・・・・なにその意味のわからない検証方法。

 女児産んで死んだら 呪いにかかってました~

 生きてたらかかってませんでした~って・・・

 検証時間長すぎるわ!!! つうか誰の子孕めっていうのよ・・」


「そんなの俺の子でいいじゃん?女児産まれたら引き取って王女にするよ?

 リッカセイテンで女性は貴重だしね。」


「なんで命を賭けた呪い検証にニサリの子供産まなきゃいけないのよ・・・」


「だって女児が産まれればリッカセイテンにはありがたいし 

 君が死ねば この面白そうな部屋も僕のものになるだろう?

 一石二鳥じゃないww」




笑顔でニサリはそう言うと二人掛けのソファーで私を押し倒してきた。





をいをいをい 本気か・・・・おまえ・・・・・


ちょ まじむり


まじで無理だからあああああああああああああああああああああああ!!!




私の叫び声は外に出ることはなかった。




ニサリに唇を奪われていたから・・・・・・・






いくらなんでもその展開はないと思った(泣)








ニマウハサリの考え方は極端です。

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