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・・・見間違い。キノセイ。作画崩壊。
さて どれだ?
見間違いが一番妥当よね。私 あわててるし 今正常じゃないし・・・
指が6本とか・・・見間違いだ。
あれだ・・・指に見せかけたナニカだよ。きっと。
ナニカはまったくわからないけど…
一瞬ひるんでしまったのは仕方ないはず
その瞬間を相手は見逃さずに
内側のドアノブを握っている私の手を隙間か捕えた。
「聞きたい事があるんだけど、ちょっといいかな?」
え・・・なにこれキャッチ?セールス?
「家は結構です。間に合ってます!! じゃ・・」 って
ドアをもう1度閉めようとしたけど 手は銀髪に捕えられたままでなすすべがない。
「君・・・・この世界の人間ではないよね?」
開いた口が塞がらない ってこういうことだろうか。
何言いだしちゃってんのこの人…
へーそうなんだ。と頷くか
ああ、やっぱりね。と納得するか
んなわけあるか!ってキレるか
ハイハイ と適当に流すか
……で?っていう・・・みたいな。
私からの言葉を待っているのだろうか。
キレイなブル0グレーの瞳はこちらを離さない。
こんなイケメンに手を捕えられ 瞳を逸らさないで見つめられるなんて・・・・・
ダメだ。
萌えない。
ちょっと頑張って現実逃避してみようと思ったけど
いかんせんこの状況は頂けない。
手も瞳も 即効離してほしい。
無理だ。色々ついていけない。
この世界の人間ではない ってなんだ。
どの世界のお話ですか・・・?
元々突っ込み体質ってほどじゃないのに
さすがに突っ込まずにはいられない。
「君は・・・誰だい?なぜここに居る? このドアは君の部屋のものかい?このチェーンはなに?」
矢継ぎ早の質問に
「なぜここに居る?・・のかなんて・・・こっちが聞きたいくらいよ!!!
貴方は誰?この広間はなんなの?どうなってるのよこれ・・・」
質問に質問で返すのは あまりよろしくはないだろうが
私だって 彼の言う「ここ」っていうのがどこの事なのか。
彼は何者なのか。聞きたいことは沢山ある ぜひお答え願いたい。
彼ならこの状況を説明できるのか?
今 何が起こっているのか?
「・・・ ちょっと落ち着いて話がしたいんだけど このチェーンを外してもらえないかな?」
「出来るだけ穏便でわかりやすく簡潔に、
なおかつ(私の心に)優しく納得のいく話ならしたいです。それ意外は嫌です」
「(我儘だな・・) 女性には優しくするよう心がけているさ。悪いようにはしないから・・・」
どっかのナンパ師のような安いセリフであるが
千尋はそれに頷き チェーンを外し ドアを大きく開く
玄関先でご対面
イケメン様ご降臨である。
隙間から見えていたのよりも・・・はるかにイケメンである。
銀色の髪を後ろでひとつに束ね ブルーグレーの瞳 口もとの黒子
肌は白く 背も高い やや細身の印象は受けるものの
なんて言うか・・・・色っぽい。
元から勝負なんて挑んでいないけど・・
なんて いうか・・・ 負けだ。
完敗だ。完敗
あんなフェロモンでねえよ。
むしろ出せてる人間を見たことがないよ。
それに対して
ロンT パーカー デニム ラフ度100%
すっぴン度 80%
まったく持って 並んで良いレベルの話じゃないww
Lvマックスの勇者に挑んだ町人Dくらいの域
つうかただのモブ。
千尋はまたドアを閉めたくなった。