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「ねえ、ヤナイ」
「・・・なんですか。ニサリ」
「なんで、僕に断わりもなしにジーグに襲われてんのさ」
・・・・・・
・・・・・・・・
しらねえよっ!!!! って切れなかった自分を褒めたい。
何でニサリに断わってから襲われなきゃいけない?
てか、襲われたのは不可抗力だ!
むしろ見てたのなら何故助けない?
で・・なんで私が責められる形になってんの?
すみません
突っ込みどころが多すぎて私には拾えません。
え、なに 私の立ち位置どこが正解なの?
「僕というものがありながら・・もう違う男かい?異世界の女は軽いんだね」
「なにそれ・・・間違い探し? あえて言うなら全て間違ってるよね。その言動」
「へえー 何がお気に召さなかった?」
「私は 貴方のものじゃないし貴方も私のものじゃない。違う男もなにも・・さっきのは不可抗力。
ハサリとのだって不可抗力でしょ?望んじゃいないわ。異世界の女が・・軽いもなにも・・・
私はまだ誰にもなびいてなんかいないじゃない!」
「ヤナイは僕のものだよ?」
「はあ?そんなわけないでしょ!」
「そうだよ!ボクのもんだもん。」
「「はっ?」」
何故か・・ニサリと私の声が重なった。
「おねーさんは ボクのだよw
ねーいい加減この紐解いてよぉ~ 手首痕ついちゃうじゃん」
可愛い顔してサラッと爆弾発言してるような気がするはちみつ色の少年
「キリーは黙っとけ」
「えー充分大人しくしてたっしょw ボクもいい加減おねーさんと話したいしー
ねーねー おねーさんwこれ解いてよ。解いてくれたらボクが皆からおねーさんを守るよ?」
ニサリ1人に手縄にされた身で何言ってんだこの子・・・・・・・。
おねーさん とか
守るよ とか
くりくりした目 とか
上目遣い とか
激しく萌えるじゃない!!!!!!!!
年下萌えなんです。
少年好きなんです。
可愛い子大好きなんです。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
変なカミングアウトを聞かせて マジごめんなさい((((
やだ。ちょっとキュンときちゃったじゃない。
この少年きっと女ったらしになるわよ?
・・・それとももう女ったらしなのかしら?
「し、仕方ないなあ~ 解いてあげるよ。
べ、べつに守られたいとかじゃないんだからね?
痕がついたら可哀想だからよ?」
千尋は少年に近付き紐に手を掛けようとするがその手はニサリに止められる
「子供の出る幕なんかないだろ 僕ら相手に戦うのか?」
ニサリは何でもないように少年を嘲笑う。
「自分の食いぶちも稼げないようなお子様が 異世界の女性を所望するのか?やめといたほうがいい」
っと言い放ったのは、いつの間にかベランダから戻ってきて紅茶をすすっているジーグ
「まっくろくろすけでておいで~」と小さな声で言ったのはデカイ態度の銀髪
・・・・お前は黙ってろ。聞かなかったことにしてやるから黙ってろ。
「ニサリもジーグも無駄だよ! 諦めてよね!! あとケイトは黙ってそれ見てて。」
可愛い顔してハッキリ言う子だ。
そして私の気持ちを代弁してくれてありがとう。
「だって、 おねーさんを呼んだのはボクなんだから、ボクの物でしょ?」
あれ?
ナニカ聞こえましたよ。
・・・おねーさんを呼んだのはボク・・・呼んだのはボ・・ク・・?
「お ま え かあああああああああああああああああああああああああ」
私はここ数年で1番野太い声で叫んでた。